【本が出ました】『敗戦処理首脳列伝』~敗北する祖国を救おうとした人々~【書き下ろし】
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前回と同じく社会評論社様から書き下ろしで
『敗戦処理首脳列伝』
が発売です(2200円+税)。
戦いに敗れる事が避けられない情勢下で、沈みつつある祖国を救うべく敢えて火中の栗を拾った人々がいた。ある者は国を滅亡から救えず運命を共にし、ある者は何とか祖国を存続させたものの非業の最期を遂げ、またある者は「売国奴」の汚名を受けた。
この本は、こうした敗戦必至な中で尻拭いを引き受け、至難でかつ評価を受けにくいという損な役回りを演じた国家指導者達の物語です(まあ、中にはしたたかに生き延びた面子も少なからずいるんですが)。勝利によって国家に栄光をもたらした名将や善戦の末に壮絶な玉砕を遂げ意地を示した悲劇の英雄だけでなく、彼らもまた祖国への献身を考えると「英雄」と呼ばれてもよいのでは、とも思います。古代ギリシアのペロポネソス戦争から現代のエリトリア独立戦争まで79人を扱っています。
担当編集者の濱崎誉史朗氏もブログで紹介してくださっているので興味のある方はそちらも覗いていただければ幸いです。
「Cool Ja本 世界で通用する日本本」(http://hamazakikaku.blog136.fc2.com/)より
「緊急出版!戦後最大の国難の今まさに! 『敗戦処理首脳列伝』出版!」
(http://hamazakikaku.blog136.fc2.com/blog-entry-238.html)
「まえがき抜粋!『敗戦処理首脳列伝』早ければ5月25日頃店頭に並びます。」
(http://hamazakikaku.blog136.fc2.com/blog-entry-241.html)
※編集の濱崎氏については以前にこちらで少し触れています。
この度の震災で奇しくも国難という事でタイムリーな話題という感じになってしまいました…。思えば、それ以前からも「失われた十年」やら何やらと不景気な話題は尽きなかった日本。65年前に廃墟から再建を果したのと同様、この国が再び立ち上がろうとする最中において、少しでも何かの参考になればこれに過ぎる喜びはありません。
Amazon :『敗戦処理首脳列伝―祖国滅亡の危機に立ち向かった真の英雄たち』
楽天ブックス:『敗戦処理首脳列伝』
さて、本書で取り上げたのは以下の人々です。
ペロポネソス戦争 アテナイ テラメネス
ギリシアの反マケドニア戦争 アテナイ フォキオン、デマデス
秦末の動乱 秦 子嬰
晋の呉攻略 呉 張悌
靖康の変 北宋 欽宗
モンゴルの南宋攻略 南宋 文天祥、【参考】恭帝、端宗、帝昺
カイドゥの乱 カイドゥ・ウルス ドゥア
コソボの戦い セルビア ミリカ公妃、ステファン・ラザレヴィッチ
南北朝動乱 南朝 後亀山天皇
タンネンベルクの戦い ドイツ騎士団 ハインリヒ・フォン・プラウエン
土木の変 明 景帝、于謙
コンスタンティノープル陥落 ビザンツ帝国 コンスタンティノス一一世
ブルゴーニュ戦争 ブルゴーニュ公国 マリー・ド・ブルゴーニュ
スウェーデン独立戦争 スウェーデン クリスティーナ・ユレンシェルナ
アルカセル・キビールの戦い ポルトガル エンリケ一世
沖田畷の戦い 竜造寺氏 竜造寺政家、鍋島直茂
デカン戦争 ムガル帝国 フサイン・アリー・ハーン・サイイド
大北方戦争 スウェーデン ウルリカ・エレオノーラ、フレデリック一世
ナポレオン戦争 フランス シャルル・モーリス・ド・タレイラン・ペリゴール、ジョゼフ・フーシェ、【参考】ナポレオン二世
第二次エジプト・トルコ戦争 オスマン帝国 アブデュルメジト
米墨戦争 メキシコ ペドロ・マリア・アナーヤ、マヌエル・デ・ラ・ペーニャ
クリミア戦争 ロシア帝国 アレクサンドル二世
ウィリアム・ウォーカー戦争 ニカラグア マキシモ・ヘレス、トマス・マルティネス
パラグアイ戦争 パラグアイ シリロ・アントニオ・リバロラ、【参考】ファクンド・マチャイン
第二次長州出兵 徳川幕府 徳川慶喜
普仏戦争 フランス アドルフ・ティエール
第二次アフガン戦争 アフガニスタン ヤークーブ・ハーン
太平洋戦争( 南米) ペルー ニコラス・デ・ピエロラ、フランシスコ・ガルシア・カルデロン、リサルド・モンテーロ、アンドレ・アヴェリーノ・カセレス、ミゲル・デ・イグレシアス
太平洋戦争( 南米) ボリビア ナルシソ・カンペーロ
フランス・マダガスカル戦争 メリナ王国 ラナバロナ三世
ボーア戦争 トランスバール共和国 シャーク・ウィレム・バーガー
ボーア戦争 オレンジ自由国 クリスチャン・ルドルフ・デ・ウェット
第二次バルカン戦争 ブルガリア ヴァシル・ラドスラヴォフ
第一次世界大戦 ソビエト連邦 ウラジミール・レーニン
第一次世界大戦 ブルガリア アレクサンドル・マリノフ
第一次世界大戦 墺洪二重帝国 カール一世、オットカール・ツェルニン伯爵、イストファン・ブリアン伯爵、アンドラーシ・ギューラ伯爵
第一次世界大戦 オスマン帝国 メフメト六世、メフメト・タラート・パシャ、アフメト・イズト・パシャ、アフメト・テウフィク・パシャ、ケマル・アタチュルク(トルコ共和国)
第一次世界大戦 ドイツ帝国 マクリミリアン・フォン・バーデン、フリードリヒ・エーベルト(ワイマール共和国)
チャコ戦争 ボリビア ホセ・ルイス・テハダ・ソラノ
第二次世界大戦 フランス フィリップ・ペタン
第二次世界大戦 イタリア ピエトロ・バドリオ
第二次世界大戦 フィンランド カール・グスタフ・マンネルヘイム
第二次世界大戦 ドイツ第三帝国 カール・デーニッツ
第二次世界大戦 大日本帝国 小磯国昭、鈴木貫太郎、東久邇宮稔彦
スエズ動乱 イギリス ハロルド・マクミラン
アルジェリア戦争 フランス シャルル・ド・ゴール
ベトナム戦争 アメリカ合衆国 リチャード・ニクソン
ベトナム戦争 ベトナム共和国 チャン・ヴァン・フォン、ズオン・ヴァン・ミン、グエン・バ・ガン、ブ・バン・マウ
ビアフラ戦争 ビアフラ共和国 フィリップ・エフィオング
エリトリア独立戦争 エチオピア メレス・ゼナウィ
※2014/8/19 少し表現を変えています。