鶴竜の横綱昇進~昇進基準は新時代へ?~
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関連サイト:
「NHK NEWSWEB」(http://www3.nhk.or.jp/news/index.html)より
「新横綱の鶴竜 きょう誕生」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140326/k10013239191000.html)
これで、白鵬・日馬富士に続く三人目の横綱が誕生となります。めでたい事です。直近三場所における鶴竜の成績は
2013年 11月:9勝6敗
2014年 1月:14勝1敗(優同) 3月:14勝1敗(優)
※(優同)は優勝同点、(優)は優勝
というもの。立派なものです。ただ、あえて難を言えば昇進三場所前の成績がイマイチなので安定感が未知数とも見れます。とはいえ、全体的な傾向として昇進三場所前の成績は余り気にされない事が多い印象なので、問題にするには当たらないでしょう。そんな懸念を吹き飛ばすような活躍を鶴竜には期待したいですね。
さて、今回の昇進は、ちょっとしたエポックメーキングな出来事と言えます。ある時期から、事情があって横綱昇進に当たっては連続優勝が事実上の必須条件となっていましたから。
でも以前に述べた通り、昔は別に連覇は必須じゃなかったんですよ。今回の昇進は、その時期に回帰しようという動きと見れなくもありません。そうした時期における昇進に必要な条件を探ってみた所、どうやら、
・直前二場所で計25勝以上
・直前場所は12勝以上
というのが目安のようです。あと、優勝経験があれば望ましい、といったところでしょうか。それをふまえて考えれば鶴竜は直前二場所が計28勝、直前場所14勝。おまけに優勝1回。立派に条件を満たしています。
連覇必須の時代が長く続いた後において、横綱昇進において連覇が必須ではない、という前例を作る事で後輩たちのため綱取りにあたってのハードルを少し緩和して見せた。そういう意味でも今回の鶴竜は偉業を成し遂げたと言えるのかもしれません。連覇できるかどうかは実力だけでなく運にも左右されるため、勝ち星のみで評価するという方がすっきりしやすいという一面は間違いなくありますしね。
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