「40代独り暮らし」と江戸時代の「部屋住み」~経済的苦境という観点から~
|
関連サイト:
「BEST TIMES」(http://best-times.jp/)より
「童貞のまま生涯を終える武士は多かった」(http://best-times.jp/articles/-/5016)
ライフログ
メンバーの著作
連絡先/著作紹介/投稿一覧/等
連絡先
(【あっと】を@に替えてください) 管理人(現担当 貫名) trushbasket【あっと】yahoo.co.jp My(山田昌弘) phephemol【あっと】hotmail.co.jp (記載の無い執筆者への連絡は管理人経由で) ────────────── 著作紹介・試し読み ────────────── リンク(お世話になっている方々のサイト) 京都大学歴史研究会blog 社会評論社 パブリブ Cool Ja本 世界で通用する日本本 ハマザキカク本 Delusion 戦国ちょっといい話・悪い話まとめ 小覇王の徒然はてな別館 西洋軍歌蒐集館 駄文にゅうす 史劇的な物見櫓 芝蘭堂 歴史の輪っ子 D.B.E三二型 その他にも、こちらに掲載したサイトにも御世話になっております。 ────────────── 投稿一覧 ────────────── 最近の歴史記事
────────────── 最近の雑記・日記・管理コメント
記事ランキング
ブログパーツ
以前の記事
カテゴリ
検索
外部リンク
最新のトラックバック
フォロー中のブログ
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
2017年 07月 26日
どうも、松原左京です。最近、「40代独り暮らし」というキーワードが一部で話題になったようで。この世代、高齢童貞が多いとか言われた事もあったように記憶しますので、私としては聞き過ごせないものがなくもありません。それにしても彼らは、色々と槍玉にあげられ、大変な世代ですねえ…。そうでなくとも、経済的苦境の時代に就職や生活で苦しんでいるとも聞きますし。社会的な風当たりだけでも、何とか和らげられないものか、と思います。 童貞にせよ、未婚にせよ、独り暮らしにせよ、一世代レベルで目立つというのであれば、個人の資質云々で片づけられる話ではありません。その世代の生きた社会に背景を求めるべきかと思います。彼らを責めるのは、お門違いではないかと考えます。どの世代にせよ、与えられた環境下で最適解を求めて懸命に生きている、という点は変わらないと思いますので。 彼らが結婚しなかったり独り暮らしだったりするのも社会的な要素が大きいと思われます。一例を挙げるなら、「経済的に不安定なので家庭を持つことに不安がある」、「周囲がお膳立てをする仕組みがなくなったため、恋愛が不得手な人は相手を望んでも得にくくなった」といったところでしょうか。そういえば、「絶食系」等と呼ばれる恋愛や結婚から遠ざかるという選択をする人々が目立つようですが、それもそうした社会条件に適応した結果なのかもしれません。 まあ、こうした社会変化は、「周囲から望まぬ結婚を半ば強制される」という事例が基本的にほぼなくなったり、「独り暮らしでも生活に支障はない程度には便利になった」といった要素も含んだりしますから、一概に悪いとは言えないのかもしれませんが。 さて、ここで思い出すのが、江戸時代の「部屋住」と言われた人々。かつての武家では、次男以降の男子は成人した後も独立できず生家の扶養を受けて生涯を過ごす事例が多かったそうです。幸運にも分家が許されたり他家に養子へ出されたりした場合は、無論別ですが。農家でも「オジ」「オンジ」と呼ばれる同様な存在がいたとか。彼らは経済力もなく結婚も許されないケースが多々ありました。色町あそびをするにも金がなく、生涯童貞を余儀なくされる事も珍しくなかったようです。 関連サイト: こうして見ると、「40代独り暮らし」の人々と「部屋住」、通じるところはあるように思います。無論、相違点も色々あるのでしょうけど。 上記リンク先を見ても、「部屋住」という生き方が精神的にも過酷なものになりうる事は理解できます。それとなぞらえて考えると、40歳前後の世代には厳しい人生を歩んできた人が多いのは察せられるかと。 それだけに、今からでも経済的な配慮など、少しでも生きづらさを軽減するようできないものでしょうかねえ…。放置する事は、社会全体にとっても不安定材料になり得ますし。とはいえ、私にもどうすればよいか答えが浮かばないのが、残念です。ただ、少なくとも、あたかも「諸悪の根源」であるかのように槍玉にあげたり煽情的に取り上げるようなやり方は、当事者の不満・憤懣を蓄積させ逆効果ではないかとは思います。 参考文献: 『日本大百科全書』小学館 『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』ロゴヴィスタ
by trushbasket
| 2017-07-26 19:05
| 松原左京
|
ファン申請 |
||