2017年のプロ野球シーズンも終わりましたね。日本一に輝いた福岡ソフトバンクホークス、流石の強さでした。そして敗れたとはいえ、横浜DeNAベイスターズも、見事な戦いぶりだったと思います。殊に日本シリーズ第6戦は、最後まで目の離せない名勝負でした。
さて、シーズン3位から下克上で日本シリーズ進出を果たしたベイスターズ。その主力選手の一人に、ホセ・ロペスという内野手がいます。今シーズンは
.301 30本塁打 105打点 OPS.863
という好成績を残しており、その貢献度は大きなものだと言えるでしょう。
閑話休題。以前、日本プロ野球(以下、NPBと表記)と米国メジャーリーグ(以下、MLBと表記)を比較する一助として、
一つの記事を投下しました。その記事で、MLBで複数シーズンにわたりレギュラーを張った日本人野手、MLBおよびNPBの双方で5シーズン以上レギュラーだった外国人野手を題材に、それぞれの両リーグでの打撃成績を比較したのです。
その結果、両方のリーグでレギュラーを張った野手たちの成績は、基本的に
打率 NPB×0.90=MLB(またはMLB×1.11=NPB)
出塁率 NPB×0.90=MLB(またはMLB×1.11=NPB)
本塁打 NPB×0.5=MLB(またはMLB×2=NPB)
長打率 NPB×0.80=MLB(またはMLB×1.25=NPB)
OPS NPB×0.83=MLB(またはMLB×1.20=NPB)
※OPSは出塁率・長打率を合計した方が良いと思われる。
という計算式が一応の目安として成り立つのではないか。そういう推論が導き出されました。もっとも、すべての選手に当てはまったわけでなく、一部もしくはほとんどの数値が日米両国で変動しない人もいましたけれど。
さて、DeNAのロペス選手。彼はMLBで1005安打を放ち、NPBでも5年(2013・2014年は巨人、2015年からは横浜DeNA)にわたりレギュラーを張ってきた実績を誇ります。という訳で、今回はロペス選手のMLBおよびNPB時代の打撃成績を比較しようと思います。本塁打に関しては、レギュラーを張ったと思われるシーズンでの平均を対象としています。なお、レギュラーを張ったシーズンかどうか判断する上で、シーズン300打席以上かどうかを一応の目安としました。日本の成績は2013年から2017年現在までのレギュラーシーズン通算、米国の成績も現時点での通算です。なお、打撃成績のソースはWikipediaです、ご了承ください。
日 打率.282 出塁率.323 129本塁打/5年→約25本/年 長打率.506 OPS.830
米 打率.262 出塁率.292 92本塁打/9年(レギュラー時73本塁打/5年)→約14本塁打/年 長打率.395 OPS.688
ロペス選手が残してきた両リーグでの成績を比較したところ、
打率 NPB×0.93=MLB(MLB×1.08=NPB)
出塁率 NPB×0.90=MLB(MLB×1.11=NPB)
本塁打 NPB×0.56=MLB(MLB×1.79=NPB)
長打率 NPB×0.78(MLB×1.28=NPB)
OPS NPB×0.83=MLB(MLB×1.21=NPB)
という結果となりました。上で述べた計算式と極端なずれはなさそうです。ロペス選手の実績は、この計算式が「当たらずといえども遠からず」である公算を高くしてくれたように思います。
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