<読書案内>『室町幕府全将軍・管領列伝』
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2018年 12月 05日
今年も歴史関連本に関しては、室町ブームが継続しているようでうれしい限り。その流れの中、足利政権のトップである将軍と補佐役たる管領を全員取り上げた一冊が登場。すなわち、日本史史料研究会・監修 平野明夫・編『室町幕府全将軍・管領列伝』(星海社新書)です。
文字通り歴代将軍の伝記があるのは勿論ながら、それだけではありません。正式には将軍になっていなくとも後継者と擬せられたり「室町殿」として擁立された経験のある将軍家の人物も同様に取り上げられています。具体的には、足利義嗣(第四代・義持の弟)や義視(第八代・義政の弟、第十代・義稙の父)、義維(第十二代・義晴の兄弟、第十四代・義栄の父)。 そして管領も、初代将軍・尊氏の補佐役として知られた執事・高師直に始まり、「管領」となった伝承がある最後の人物・細川氏綱までが扱われています。正式に管領となった人物以外にも、戦国期の細川京兆家当主なども掲載されています。 足利政権の責任者として政治運営を担った人物がどんな面々だったのか。そして、政権は時と共にどのように性格を変えていったのか。それを知る上でも必読の一冊かと思います。 管領一つをとっても、足利氏の家政を担っていた「執事」から中央政権の補佐役たる「管領」に移り変わり、更に家格が固定され、それから有力者の一族争いを経て細川氏の専有物となり、そして形骸化・自然消滅。そうした変遷が自然と頭に入る形になっています。 将軍や管領のありようから、自然と足利政権の変遷が見えてきます。室町ファンにとって、読むべき本がまた一冊増えたというべきでしょう。 さて。内容が内容だけに、分量も膨大。Twitterでも、この本が「自立」すると話題になっていました。僕の目から見ても、本書の「武器(物理)としての教養」といった趣は、実に好ましいし頼もしいと思います。今後も、星海社新書には同様な充実した歴史書籍を出し続けていただければありがたい、切にそう思います。 ※2018/12/6 誤字修正。
by trushbasket
| 2018-12-05 20:48
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