2008年 12月 12日
HENTAIとヘタレが咲き乱れる日本の文学的至宝・物語文学案内 ~作品紹介+関連記事まとめ~ 1/2 平安編
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物語文学に関する記事が増えてきたので、軽く物語文学の作品紹介を行いつつ、関連記事へのリンクをまとめておこうと思います。
物語文学とは、平安時代から鎌倉時代にかけて流行した、仮名散文による虚構の創作文学のことを指す。
そのうち平安時代の物語を王朝物語などと呼ぶ。
源氏物語後の作品は、源氏物語の影響が非常に強く、源氏の亜流との評価を受けることも多い。
■『竹取物語』
平安初期の物語。『かぐや姫の物語』『竹取翁物語』とも。貞観(859~877)から延喜(901~923)までのあいだに作られたと考えられている作品で、物語の祖とされる。
竹取の翁というジジイが竹の中に潜んでいた月世界出身の人間じゃない美少女を拾って、大勢の貴族や挙げ句の果てに天皇の求婚を受けるところまで育成したが、月世界軍の圧倒的軍事力の前に、大日本帝国軍の警備もむなしく奪回されてしまう。
チベットの方などに細部まで非常によく似た物語があるそうなので、せっかくだから、ロケットの林立する基地を築いた地球外知的生命体の勢力がアジア一帯に広がっていた証拠にでも仕立て上げて、楽しく「なんだってー!!」したりすると良いのではないかと思います。
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・ホントはウザい平安朝の恋愛 ~『平中物語』 あるストーカーのつきまといの日々~
■『伊勢物語』
平安初期の物語。『在五が物語』『在五中将の日記』の別名がある。在原業平の死(880)の後、業平の歌集が次第に小規模の物語となり、11世紀以後の大幅な増補を経て現在の形態に至る。
超有名なイケメン詩人である在原業平らしき人物が、妹やメイドや巫女を相手に恋の思いあまって漂泊したり色々とキモいことしたりする様を、和歌を中心に溢れるばかりの叙情性で描き出す。
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・昔、オタクありけり ~伊勢物語 HENTAI side~
・またまた「巫女萌え」を歴史的に考える
・ヘタレ力 in 日本史
■『篁物語』
『小野篁集』『篁日記』『小野篁記』などとも。成立は平安初期とするものから鎌倉期以降とするものまで諸説分かれている。
政治家にして詩人の小野篁が青年期に腹違いの妹と寄り添い紡いだ、次第に燃え上がり、萌えさかる、超シスコン&激ブラコンストーリー。シスコンとブラコンの狂宴は、ついには妹の母の知るところとなって、母の怒りの抑圧の下、悲恋の物語を紡ぎ出す。
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・平安前期シスコン伝記 小野篁、妹を愛す -『篁物語』 ~いもうと~
・平安前期シス魂伝奇 小野篁、妹を哀す -『篁物語』アフター ~キモウト~
■『平中物語』
平安中期の物語。『貞文日記』『平中日記』とも言い、『平仲物語』とも書く。天暦4年(950)頃の成立と見られる。
有名なイケメン詩人の平貞文(平中)のヘタれたり、恋したり、ストーカーしたり、ふられたりする日常的な生活を、愛すべき間抜けな姿に描く。
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・ホントはウザい平安朝の恋愛 ~『平中物語』 あるストーカーのつきまといの日々~
・ヘタレ力 in 日本史
■『大和物語』
平安中期の物語。天暦5年(951)頃ほぼ成立、11世紀初めまでに、少し加筆される。
様々な人物の歌にまつわる物語を、次々に連想する形で展開したもので、当時の文芸界の姿を伝えるうわさ話の集合体。
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・大和心はロリ心 ~ロリペド輝く『大和物語』~
■『豊蔭』
『豊景』とも。藤原伊尹(924~972)の自撰の歌物語で、彼の死亡の直前の成立と考えられている。
現在『一条摂政御集』として伝わる書の第一部を成す。
政治家として最高位を極めた伊尹が過去を回想して歌と物語を年代順に並べた作品だが、自らを、倉橋豊蔭という架空の下級役人に仮託して、身分の低い物同士の恋物語一代記に仕立て上げている。
各所の表現から、先行する伊勢物語を意識してことが分かるが、『伊勢物語』のように感傷の高まりや深まりを豊かな情感で歌い上げることはできていないとされる。
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・ロリコン摂政・藤原伊尹 ~せっかくだから俺はこのロリっ娘との恋をお手製ノベルにして残すぜ~ 『豊蔭』
■『うつほ物語』
平安中期の物語。『宇津保物語(うつぼものがたり)』とも言う。円融朝(969~984)から一条朝(986~1011)初期に成立した作品で、初の長編作品。
遣唐使に加わったところ波斯国まで漂流し、苦労の末帰国し隠遁した清原俊蔭とその子孫の物語。
俊蔭の娘および孫の藤原仲忠が、山中のうつほに住まねばならぬほど零落しながら、やがて理想的な栄達、繁栄に至るまでの過程を、俊蔭が異国で身につけた琴の奥義の子孫代々への伝承や、絶世の美女あて宮を巡る恋争い、後宮における后の寵愛や立太子を巡って対峙・反目する藤原氏と源氏の緊張関係を絡めつつ、描き出す。
仲忠と競い、あるいは手を取り合った、多彩な個性と経歴を持つ登場人物たち、はたまた仲忠親子の繁栄により日陰に追いやられた者たちの、反目、嫉妬、怨念、悲哀等様々な想いを回収し、決着を与えつつ、物語は大団円に向かう。
政治的な対立下での緊迫した睨み合いと心理を詳細に描いた「国譲」の巻は、他の物語文学には見られない特異な内容であるが、当時の女性読者には不評だったらしく、スイーツ脳の清少納言は国譲を「にくし」とまで言った。
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・平安貴族の優雅な罵詈雑言の世界 ~麻呂はあの腐れマンコが憎いでおじゃる~ from 『うつほ物語』
・ホントは恋せぬ平安貴族 ~恋などするのはバカばかり 賢者は恋より金を数える~ from 『うつほ物語』
■『落窪物語』
平安中期の物語。一条朝初期の寛和から正暦ごろ(985~995)に成立したと考えられる。
継母たちに落ち窪んだ部屋に押し込められてメソメソ虐待され続けた姫君が、侍女の手引きで有力貴族の子息に救われて幸福になり、一方、姫君を虐待した者たちは、例の侍女と貴族の子息の計画によって、有力貴族の権勢の前にボコボコされる話。
富裕な貴族の屋敷の下仕えの女を対象とした大衆的な娯楽小説で、糞便をもらす音まで「ひちひち」と具体的に描写する下品かつ滑稽なところや、ベッドシーンでのペッティングを描くちょっとエッチぃところがある。
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・千年の昔に書かれたちょっとエッチなロリっ娘メイド・ノベル ~ロリは日本の宿業である~ 『落窪物語』
・結婚に関する歴史の一真理 ~モテない男は悟りを開く~ 歴史上に見る「結婚しなくても平気になった人々」
・おっぱい、いっぱい、昔の日本 ~昔の日本人はどれ程おっぱい星人だったのか?~ 中世の古典を素材として
■『源氏物語』
正しい呼称は『源氏の物語』。『光源氏の物語』『紫の物語』『紫のゆかり』との呼び名もある。平安中期の長編物語。長保3年(1001)から寛弘2、3年(1005、1006)の間に執筆に着手、1010年頃には全巻成立していたと考えられる。
エロエロ大魔神の光源氏が、父である天皇の后である藤壺を襲って、子供が出来てしまったり、幼女をさらって育成して食っちゃったりして、好き放題しながら権力手に入れて調子こいていたが、因果応報、新世代の若いエロエロ大魔神に妻の一人を寝取られて家庭の平和をかき乱されたりして、栄華を崩され、色々苦悩してみたりする話。
最高の文学だの何だのと、ずいぶん大仰な評価をされているが、おそらく、そんな評価よりも、数多の男女のキモオタがハァハァし続けてきた事実こそが、最大級の勲章。
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・千年のサブカルチャー『源氏物語』への平安人の非難 源氏でキモオタがオナるから作者も読者も地獄に堕ちろ
・ヘタレ力 in 日本史
・「偉大なるダメ人間シリーズその7 本居宣長」おまけ
・孔子との関わりから本居宣長を見る―そしてキモオタ伝説がまた一ページ―
・ロリコン外伝―南北朝前史―
・貴公子たちの蛮行―因果の歴史が、また一ページ―
・またまた「巫女萌え」を歴史的に考える
・「二次をつかむ男」~美女のフィギュアや絵を愛した前近代東洋人たちの話~
・おっぱい、いっぱい、昔の日本 ~昔の日本人はどれ程おっぱい星人だったのか?~ 中世の古典を素材として
■『堤中納言物語』
平安後期の物語で、初の短編物語集。そのうちの一編は1055年の物語コンテストでに提出された。残りについては不明だが、同時期かやや後に成立したと考えられる。
大きな分量を費やして人間の情を描き出すのが一般の平安物語の中にあって、機知を重んじた異色の作品群。
化粧もせずに、虫、特に毛虫を好んで、せっせと虫を集めて遊び回る姫君の話の「虫めづる姫君」とか、母がなく異母姉妹からいじめられてるっぽい少女を助けて、こっそりと貝を贈ってやり、貝合を勝たせてやる話の「貝あはせ」とか色々。
仮にも日本人なら、姫君がでかい毛虫の触手に愛でられる話とか、貝合で勝った方が負けた方を良いなりに出来る勝負をして、勝利した少女が助力のお礼に、いいなりになった相手の少女と桃色アワビでエロい貝合して見せてくれる話とかにすべきだったと思う。
日本文化の最初の爛熟期の住人のお前らの本気はそんなものでは無いはずだ。我々の先祖ならば、もっともっと、そのHENTAI力を見せてみろ。
■『浜松中納言物語』
平安後期の物語。『御津の浜松』とも。康平5年(1062)頃に成立。日本史上に有名な物語マニアの菅原孝標の娘が作者であるとされ、かなりその可能性は高い。
夢で父が中国に転生したと知って中国に渡ったちょっとアレな感じの源中納言が、そこで王妃と密通、帰国後、またもやアレな感じに今度は王妃が日本に転生したと夢で知り、悶々とする話。
■『夜の寝覚』
平安後期の物語。『夜半の寝覚』『寝覚』とも。菅原孝標の娘の作とされる。
太政大臣の娘の寝覚めの上が、一応相思相愛の「くねくね」した性格の男主人公にねちこく執着されつづける一方、心ならずも関白の爺さんの嫁にされてべったり溺愛されたり、帝に熱心に迫られたりしてるうちに、段々人格的に成長して、おおっぴらに愛し合うことが出来るようになった頃には、障害がなく冷静でいられるために返ってねちこすぎる男主人公とのすれ違いが明らかとなり、いい加減男主人公への思いからも脱却して、出家を志すようになる。
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・おっぱい、いっぱい、昔の日本 ~昔の日本人はどれ程おっぱい星人だったのか?~ 中世の古典を素材として
■『狭衣物語』
平安後期の物語。承暦年間(1077~81)の前後の成立と考えられる。
狭衣大将が美しい従妹・源氏の宮に思いを寄せながら果たせず悶々と苦悩し、そのくせ他方で多くの女性と関係を持って孕ませていく。だが彼が従妹への思いを第一にして、他の関係した女は日陰者のままとどめるなど中途半端な扱いのまま放置したおかげで、その女達は絶望してつぎつぎ入水だの出家だの色々不幸へと追いつめられていく。それを想って彼はさらに悶々と苦悩を続け、あるいはついに不本意な結婚に追い込まれてイジけて猫に癒しを求めたりと、相も変わらず、ダメっぷりをさらし続けるが、こんな男なのになぜだか神意を受けて帝位につくことになる。とはいえ、彼はなお過去を振り返り振り返り、いつになってもその苦悩が晴れることはない。
とりあえず、こんな男はマナマナにでも監禁されて、豊胸手術でも受けるが良いです。
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・おっぱい、いっぱい、昔の日本 ~昔の日本人はどれ程おっぱい星人だったのか?~ 中世の古典を素材として
【「2/2 鎌倉編」上】はこちら
【「2/2 鎌倉編」中】はこちら
【「2/2 鎌倉編」下】はこちら
『豊蔭』を追加。(2009年2月1日)
参考資料書き忘れを追加(3月2日)
参考資料
『新編 日本古典文学全集』小学館
『日本古典文学大系』岩波書店
『王朝物語を学ぶ人のために』片桐洋一/増田繁夫/森一郎編 世界思想社
『体系物語文学史 第三巻 物語文学の系譜 I 平安物語』三谷榮一編 有精堂出版
中村真一郎著『色好みの構造-王朝文化の深層-』岩波新書
『スーパー・ニッポニカ Professional』小学館
物語文学とは、平安時代から鎌倉時代にかけて流行した、仮名散文による虚構の創作文学のことを指す。
そのうち平安時代の物語を王朝物語などと呼ぶ。
源氏物語後の作品は、源氏物語の影響が非常に強く、源氏の亜流との評価を受けることも多い。
■『竹取物語』
平安初期の物語。『かぐや姫の物語』『竹取翁物語』とも。貞観(859~877)から延喜(901~923)までのあいだに作られたと考えられている作品で、物語の祖とされる。
竹取の翁というジジイが竹の中に潜んでいた月世界出身の人間じゃない美少女を拾って、大勢の貴族や挙げ句の果てに天皇の求婚を受けるところまで育成したが、月世界軍の圧倒的軍事力の前に、大日本帝国軍の警備もむなしく奪回されてしまう。
チベットの方などに細部まで非常によく似た物語があるそうなので、せっかくだから、ロケットの林立する基地を築いた地球外知的生命体の勢力がアジア一帯に広がっていた証拠にでも仕立て上げて、楽しく「なんだってー!!」したりすると良いのではないかと思います。
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■『伊勢物語』
平安初期の物語。『在五が物語』『在五中将の日記』の別名がある。在原業平の死(880)の後、業平の歌集が次第に小規模の物語となり、11世紀以後の大幅な増補を経て現在の形態に至る。
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■『篁物語』
『小野篁集』『篁日記』『小野篁記』などとも。成立は平安初期とするものから鎌倉期以降とするものまで諸説分かれている。
政治家にして詩人の小野篁が青年期に腹違いの妹と寄り添い紡いだ、次第に燃え上がり、萌えさかる、超シスコン&激ブラコンストーリー。シスコンとブラコンの狂宴は、ついには妹の母の知るところとなって、母の怒りの抑圧の下、悲恋の物語を紡ぎ出す。
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■『平中物語』
平安中期の物語。『貞文日記』『平中日記』とも言い、『平仲物語』とも書く。天暦4年(950)頃の成立と見られる。
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政治家として最高位を極めた伊尹が過去を回想して歌と物語を年代順に並べた作品だが、自らを、倉橋豊蔭という架空の下級役人に仮託して、身分の低い物同士の恋物語一代記に仕立て上げている。
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遣唐使に加わったところ波斯国まで漂流し、苦労の末帰国し隠遁した清原俊蔭とその子孫の物語。
俊蔭の娘および孫の藤原仲忠が、山中のうつほに住まねばならぬほど零落しながら、やがて理想的な栄達、繁栄に至るまでの過程を、俊蔭が異国で身につけた琴の奥義の子孫代々への伝承や、絶世の美女あて宮を巡る恋争い、後宮における后の寵愛や立太子を巡って対峙・反目する藤原氏と源氏の緊張関係を絡めつつ、描き出す。
仲忠と競い、あるいは手を取り合った、多彩な個性と経歴を持つ登場人物たち、はたまた仲忠親子の繁栄により日陰に追いやられた者たちの、反目、嫉妬、怨念、悲哀等様々な想いを回収し、決着を与えつつ、物語は大団円に向かう。
政治的な対立下での緊迫した睨み合いと心理を詳細に描いた「国譲」の巻は、他の物語文学には見られない特異な内容であるが、当時の女性読者には不評だったらしく、スイーツ脳の清少納言は国譲を「にくし」とまで言った。
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■『落窪物語』
平安中期の物語。一条朝初期の寛和から正暦ごろ(985~995)に成立したと考えられる。
継母たちに落ち窪んだ部屋に押し込められてメソメソ虐待され続けた姫君が、侍女の手引きで有力貴族の子息に救われて幸福になり、一方、姫君を虐待した者たちは、例の侍女と貴族の子息の計画によって、有力貴族の権勢の前にボコボコされる話。
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エロエロ大魔神の光源氏が、父である天皇の后である藤壺を襲って、子供が出来てしまったり、幼女をさらって育成して食っちゃったりして、好き放題しながら権力手に入れて調子こいていたが、因果応報、新世代の若いエロエロ大魔神に妻の一人を寝取られて家庭の平和をかき乱されたりして、栄華を崩され、色々苦悩してみたりする話。
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大きな分量を費やして人間の情を描き出すのが一般の平安物語の中にあって、機知を重んじた異色の作品群。
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仮にも日本人なら、姫君がでかい毛虫の触手に愛でられる話とか、貝合で勝った方が負けた方を良いなりに出来る勝負をして、勝利した少女が助力のお礼に、いいなりになった相手の少女と桃色アワビでエロい貝合して見せてくれる話とかにすべきだったと思う。
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平安後期の物語。『御津の浜松』とも。康平5年(1062)頃に成立。日本史上に有名な物語マニアの菅原孝標の娘が作者であるとされ、かなりその可能性は高い。
夢で父が中国に転生したと知って中国に渡ったちょっとアレな感じの源中納言が、そこで王妃と密通、帰国後、またもやアレな感じに今度は王妃が日本に転生したと夢で知り、悶々とする話。
■『夜の寝覚』
平安後期の物語。『夜半の寝覚』『寝覚』とも。菅原孝標の娘の作とされる。
太政大臣の娘の寝覚めの上が、一応相思相愛の「くねくね」した性格の男主人公にねちこく執着されつづける一方、心ならずも関白の爺さんの嫁にされてべったり溺愛されたり、帝に熱心に迫られたりしてるうちに、段々人格的に成長して、おおっぴらに愛し合うことが出来るようになった頃には、障害がなく冷静でいられるために返ってねちこすぎる男主人公とのすれ違いが明らかとなり、いい加減男主人公への思いからも脱却して、出家を志すようになる。
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平安後期の物語。承暦年間(1077~81)の前後の成立と考えられる。
狭衣大将が美しい従妹・源氏の宮に思いを寄せながら果たせず悶々と苦悩し、そのくせ他方で多くの女性と関係を持って孕ませていく。だが彼が従妹への思いを第一にして、他の関係した女は日陰者のままとどめるなど中途半端な扱いのまま放置したおかげで、その女達は絶望してつぎつぎ入水だの出家だの色々不幸へと追いつめられていく。それを想って彼はさらに悶々と苦悩を続け、あるいはついに不本意な結婚に追い込まれてイジけて猫に癒しを求めたりと、相も変わらず、ダメっぷりをさらし続けるが、こんな男なのになぜだか神意を受けて帝位につくことになる。とはいえ、彼はなお過去を振り返り振り返り、いつになってもその苦悩が晴れることはない。
とりあえず、こんな男はマナマナにでも監禁されて、豊胸手術でも受けるが良いです。
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【「2/2 鎌倉編」上】はこちら
【「2/2 鎌倉編」中】はこちら
【「2/2 鎌倉編」下】はこちら
『豊蔭』を追加。(2009年2月1日)
参考資料書き忘れを追加(3月2日)
参考資料
『新編 日本古典文学全集』小学館
『日本古典文学大系』岩波書店
『王朝物語を学ぶ人のために』片桐洋一/増田繁夫/森一郎編 世界思想社
『体系物語文学史 第三巻 物語文学の系譜 I 平安物語』三谷榮一編 有精堂出版
中村真一郎著『色好みの構造-王朝文化の深層-』岩波新書
『スーパー・ニッポニカ Professional』小学館
by trushbasket
| 2008-12-12 02:03
| My(山田昌弘)








