2009年 03月 07日
三島由紀夫について少し述べる~日本近代文学の幕を下ろす男~
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今までのところ、日本純文学といって思い浮かべるのは三島由紀夫辺りまでという人は多いのではないでしょうか。彼の死後も大江健三郎がノーベル文学賞を受賞したり村上春樹が候補として話題になったりしていますから数十年後にはまた話が変わっているのかもしれませんが、いわゆる「日本近代文学」「純文学」の系譜上に位置づけられ評価されているのは現段階では彼までだと思います。
という訳で、今回は三島に関連した話を少ししてみようかと思います。
三島は「楯の会」なんて右翼団体を設立した位ですから国家主義的なイメージがありますが、彼は「終末感からの出発―昭和二十年の自画像」で「日本の敗戦は、私にとつて、あんまり痛恨事ではなかつた。それよりも数ヶ月後、妹が急死した事件のほうが、よほど痛恨事である。」(「三島由紀夫全集27」P48)と述べているのは意外です。何でも腸チフスで命を落としたのだそうで、「私は妹を愛してゐた。ふしぎなくらゐ愛してゐた。」(同P48)「死の数時間前、意識が全くないのに、『お兄ちゃま、どうもありがたう』とはつきり言つたのをきいて、私は号泣した。」(同P49)とも言っており痛ましい話です。まあ、天下国家より親兄弟の方が身近で重要に思うのは人として自然な情だと思います。
でも、「『熱帯樹』の成り立ち」で
などとダメなカミングアウトをしているのを聞いているとなんだか不安になってきます。
因みにここで彼が述べている「熱帯樹」は、母が富豪である父を殺そうとしていると思い込んだ妹が兄に母殺しをそそのかす事から始まる兄妹相姦と心中の話だとか。他にも、三島は「軽王子と衣通姫」というそのものズバリの題名で、日本古代における大王家での兄妹相姦事件を扱い二人の密通場面を独特の官能的筆致で描いていたりします。
これらの事実を念頭に置くと、上述の「ふしぎなくらゐ愛していた」という台詞も下種の勘繰りかもしれませんが何だか意味深に聞こえてしまいます。あるいは三島も在原業平・小野篁・宮沢賢治といった系譜に繋がる妹萌えであったと言えるのかもしれません。
他にも、「中国服」という短文によれば彼はチャイナドレスを愛好していたようです。曰く、
と。マニアックな好みに至るまで熱く語っておられます。中々に通ですな。
これ以外に、三島が「禁色」「仮面の告白」で少年愛・同性愛を扱い、彼自身も同性愛者と見なされている事はあまりに有名ですからここで改めて述べるまでもないでしょう。三島がそうした同性愛傾向を見せた背景には、女性嫌い・女性不信がある可能性があります。というのも、彼は「女ぎらひの弁」で次のように述べているのです。
…随分手厳しい評価ですね。「女に対する最大の侮辱は、男性の欲望の本質の中にそなはつてゐる。女ぎらひの侮辱などに目くじら立てる女は、そのへんがおぼこなのである。」(同P415)と予防線を張ってはいますが、妻子持ちだというのに兼好法師を髣髴とさせる女性嫌悪ぶりです。そういえば彼は「わが半可食通記」で戦中期を回顧し
と述懐しています。娯楽に飢えた時代に読み耽ったのがよりによってリラダン。リラダンといえば、現実の女性に絶望して発明王エディソンに理想の人造美女ハダリーを作ってもらうという内容の「未来のイヴ」を書いたお方です。…三島先生、そんなに三次元女性がお嫌いなんですか?
それでも女性を完全に嫌悪しているわけではないらしく「私の永遠の女性」なんて文章を書いてもいます。それによると彼は明治時代の女性の全身姿の写真が好きであり「顔はたいてい細面で、何か凛としたものがある。」(「三島由紀夫全集27」P290)と述べています。そうした好みの原点には少年時代に「今まで思ひゑがいてゐた美しい女性」(同P293)を見た思い出があるそうで。そしてその女性の正体はといえば「それは母であつて、若い母がその日に限つて、どうしたことか丸髷を結つてゐた」(同P293)ものだったとか。で、彼は文章の末尾で理想の女性について「美しく、凛としてをり、男性に対して永遠の精神的庇護者である。」(同P293)とも言っています。…危険なシスコンに加えてマザコンですか、流石は三島先生。女性嫌いの根底にはこの辺りが関わってそうです。
ところで、三島は日本伝統精神を鼓吹する右よりの人間である癖してディズニーランドが大好きだったようです。「美に逆らふもの」では
とべた褒め。何でも「超現実主義や抽象主義にいかに口ざはりのいい糖衣をかぶせてしまふか」という問題をクリアしたものが「現代的な美の普遍的な様式」(同P76)なんだとか。現実からの飛翔に美を感じ、商業主義でもOK。現代オタクの二次元主義まであと一歩です。
さて余談ですが、「不道徳教育講座」で彼は自殺防止法として以下のように述べていたりします。
しかし、大勢の自衛官たちを前に「途方もない大きな対社会的行為」として「人に迷惑をかけて派手に」「威勢のいい死に方」をした作家を我々は知っていますから、この自殺防止法の有効性については疑問符が付くように思われます。彼が切腹やら軍やらに傾倒し愛国的行動を示したのは体格が虚弱であった劣等感の裏返しだったり(これは本人も認めています)死や戦争にエロスを感じたりしたためだったのは有名ですね。
少し話が脱線しましたが、三島由紀夫についてここでまとめてみましょう。まずマザコンでやや病的な妹萌え。それが昂じてかスイーツ(笑)嫌い。そしてそれが関連したのか同性愛・少年愛。そのくせチャイナドレスフェチ。劣等感の裏返しだったりオトコノコの血が騒いだり戦いに美を見出したりした末の肉体美・武士道・軍マニア。現実から飛翔した虚構世界好きで、商業主義的でも無問題。
…なんかもうお腹一杯です。我が国に脈々と流れる色々なhentai魂を濃厚に受け継いだ御仁ですな。三島由紀夫は日本近代純文学の幕引き役そして近代文学と現代娯楽文化の橋渡し役としてはこの上なく恰好の人材であり、古典文学から引き続き現代娯楽文化にまで受け継がれている伝統的精神を正しく引き継いでいる偉材であったといえるでしょう。それだけにあのような最期になったのは惜しまれると思います。
三島は没後四十年未満だしまだ歴史とは言えない気もしますが、日本文化の伝統やら現代文化やらと照らし合わせると興味深い存在なので今回話題にして見ました。
【参考文献】
三島由紀夫全集1~36 新潮社
回想・回転扉の三島由紀夫 堂本正樹 文春新書
サブカルチャー文学論 大塚英志 朝日文庫
日本大百科全書 小学館
関連記事:
「【分野別記事一覧】エロティシズム/グロテスク」
ここから、同性愛なり妹関連なりお好きなものを。チャイナドレスの話もあります。
「スイーツ(笑)断罪 1330 ~リアル女はノー・センキュー 僕はフィクションに恋をする~ 徒然草の恋愛論」
「リアルを拒否した男たち ~現代ファンタジー創世記~ ただの現実には興味なし、僕らは仮想を創り出す」
西洋の虚構世界大好きな作家さんの話。
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「日本民衆文化史」
(http://kyoto.cool.ne.jp/rekiken/data/2002/021206.html)
「本居宣長」(http://kyoto.cool.ne.jp/rekiken/data/2001/011214.html)
「偉大なるダメ人間シリーズその7 本居宣長」(当ブログ内に移転しました)
(http://trushnote.exblog.jp/14529117/)
彼も伝統的日本精神を鼓吹する一方で妹と兄の性愛を肯定したり(異母兄妹限定ですが)、マザコンだったりした御人です。ただ、文系オタで通し人間の弱さを容認した点が三島と大きく異なっています。
三島由紀夫については
よろしければ、社会評論社『ダメ人間の日本史』
(「三島由紀夫 シスコン、マザコン、少年愛、マッチョ志向 ダメ勲章山盛りな大作家 ~右翼だけどディズニーランド好き~」収録)
もご参照ください。
(著作紹介2010年6月27日加筆)
関連サイト:
三島を論じたサイトは多いです。
「番茶党 第14号」
(http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/9760/bancha2000/)より
「三島由紀夫」
(http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/9760/bancha2000/genkou/mishima.htm)
「魁!!雄太駆塾」
(http://www.h3.dion.ne.jp/~moeoka11/)より
「兄と妹の日本文学史~近現代編~」
(http://www.h3.dion.ne.jp/~moeoka11/bungakushi_kindai.htm)
三島の妹萌えに関してはこちらにほぼまとまっています。
「ぱぱずきっちん 男色文学の世界」
(http://homepage2.nifty.com/papaskitchen/Top.html)より
「三島由紀夫同性愛説異聞」
(http://homepage2.nifty.com/papaskitchen/NewFiles/tonari13.html)
同性愛云々に関してはここにまとまっています。
「さいころじすと日記」(http://d.hatena.ne.jp/psychologist/)より
「ボディ・ビルと狂気は紙一重!? その1 三島由紀夫」
(http://d.hatena.ne.jp/psychologist/20080414/p1)
「四国の山なみ」
(http://www.geocities.jp/kyoketu/index.html)より
「三島由紀夫割腹余話」
(http://www.geocities.jp/kyoketu/6105.html)
リンクを変更(2010年12月8日)
という訳で、今回は三島に関連した話を少ししてみようかと思います。
三島は「楯の会」なんて右翼団体を設立した位ですから国家主義的なイメージがありますが、彼は「終末感からの出発―昭和二十年の自画像」で「日本の敗戦は、私にとつて、あんまり痛恨事ではなかつた。それよりも数ヶ月後、妹が急死した事件のほうが、よほど痛恨事である。」(「三島由紀夫全集27」P48)と述べているのは意外です。何でも腸チフスで命を落としたのだそうで、「私は妹を愛してゐた。ふしぎなくらゐ愛してゐた。」(同P48)「死の数時間前、意識が全くないのに、『お兄ちゃま、どうもありがたう』とはつきり言つたのをきいて、私は号泣した。」(同P49)とも言っており痛ましい話です。まあ、天下国家より親兄弟の方が身近で重要に思うのは人として自然な情だと思います。
でも、「『熱帯樹』の成り立ち」で
それはさうと、肉慾にまで高まつた兄妹愛といふものに、私は昔から、もつとも甘美なものを感じつづけて来た。これはおそらく、子供のころ読んだ千夜一夜譚の、第十一夜と第十二夜において語られる、あの墓穴のなかで快楽を全うした兄と妹の恋人同士の話から受けた感動が、今日なほ私の心の中に消えずにゐるからにちがひない。(「三島由紀夫全集29」P487)
などとダメなカミングアウトをしているのを聞いているとなんだか不安になってきます。
因みにここで彼が述べている「熱帯樹」は、母が富豪である父を殺そうとしていると思い込んだ妹が兄に母殺しをそそのかす事から始まる兄妹相姦と心中の話だとか。他にも、三島は「軽王子と衣通姫」というそのものズバリの題名で、日本古代における大王家での兄妹相姦事件を扱い二人の密通場面を独特の官能的筆致で描いていたりします。
これらの事実を念頭に置くと、上述の「ふしぎなくらゐ愛していた」という台詞も下種の勘繰りかもしれませんが何だか意味深に聞こえてしまいます。あるいは三島も在原業平・小野篁・宮沢賢治といった系譜に繋がる妹萌えであったと言えるのかもしれません。
他にも、「中国服」という短文によれば彼はチャイナドレスを愛好していたようです。曰く、
中国服は好きである。このごろ流行を見てゐるやうだが、肥つた人でも痩せた人でも、中国服を着て、さう醜くみえる人はすくない。ただこの絵でもさうだが、どうして髪をモジャモジャのパーマネントにするのであらう。中国服にはひつつめの変型や、女学生型のお下げや、いろいろ面白い取合せがある筈だ。それから中国服とショルダーバッグの取合せも面白くない。ハイヒールだけは奇妙に優雅で似合ふ。あの細い踵で危なつかしく歩くさまが、蓮歩といふ感じがするからだと思ふ。蓮歩は纏足の形容だが、ハイヒールはその不自然さが、近代的な纏足みたいなものだからである。
困るのは中国服で自転車に乗ってゐる恰好だ。あれを見ると、急にこの服が、下着だけのやうなワイセツな感じになるから妙だ。横の切り込みは夜会服などでは高いほどよい。
切り込みの上端についてゐる紐飾りの色などに大いに凝つてほしいものである。(「三島由紀夫全集25」P465)
と。マニアックな好みに至るまで熱く語っておられます。中々に通ですな。
これ以外に、三島が「禁色」「仮面の告白」で少年愛・同性愛を扱い、彼自身も同性愛者と見なされている事はあまりに有名ですからここで改めて述べるまでもないでしょう。三島がそうした同性愛傾向を見せた背景には、女性嫌い・女性不信がある可能性があります。というのも、彼は「女ぎらひの弁」で次のように述べているのです。
女性は抽象粉飾とは無縁の徒である。音楽と建築は女の手によつてろくなものはできず、透明な抽象的構造をいつもべたべたな感受性でよごしてしまふ。構成力の欠如、感受性の過剰、瑣末主義、無意味な具体性、低次の現実主義、これらはみな女性的欠陥であり、芸術において女性的様式は問題なく「悪い」様式である。(「三島由紀夫全集26」P413)
誰でも男の子なら覚えのあることだが、子供の時分に、女の子の意地の悪さとずるさと我儘に悩まされ、女ほどイヤな動物はないと承知してゐるのに、色気づくころからすつかり性慾で目をくらまされ、あとで結婚してみて、又女の意地の悪さとずるさと我儘を発見するときは、前の記憶はすつかり忘れてゐるから、それを生れてはじめての大発見のやうに錯覚するのは、むだな苦労だと思はれる。(同P415-416)
…随分手厳しい評価ですね。「女に対する最大の侮辱は、男性の欲望の本質の中にそなはつてゐる。女ぎらひの侮辱などに目くじら立てる女は、そのへんがおぼこなのである。」(同P415)と予防線を張ってはいますが、妻子持ちだというのに兼好法師を髣髴とさせる女性嫌悪ぶりです。そういえば彼は「わが半可食通記」で戦中期を回顧し
それまで私は文学的美食家ではあつた。美食の本能が文学にばかり偏して、大御馳走のごとき絢爛華麗な作品にしか魅力を感じなかつた。戦争中の栄養失調時代に、リラダンの小説はいかなる美食であつたか!(「三島由紀夫全集27」P270)
と述懐しています。娯楽に飢えた時代に読み耽ったのがよりによってリラダン。リラダンといえば、現実の女性に絶望して発明王エディソンに理想の人造美女ハダリーを作ってもらうという内容の「未来のイヴ」を書いたお方です。…三島先生、そんなに三次元女性がお嫌いなんですか?
それでも女性を完全に嫌悪しているわけではないらしく「私の永遠の女性」なんて文章を書いてもいます。それによると彼は明治時代の女性の全身姿の写真が好きであり「顔はたいてい細面で、何か凛としたものがある。」(「三島由紀夫全集27」P290)と述べています。そうした好みの原点には少年時代に「今まで思ひゑがいてゐた美しい女性」(同P293)を見た思い出があるそうで。そしてその女性の正体はといえば「それは母であつて、若い母がその日に限つて、どうしたことか丸髷を結つてゐた」(同P293)ものだったとか。で、彼は文章の末尾で理想の女性について「美しく、凛としてをり、男性に対して永遠の精神的庇護者である。」(同P293)とも言っています。…危険なシスコンに加えてマザコンですか、流石は三島先生。女性嫌いの根底にはこの辺りが関わってそうです。
ところで、三島は日本伝統精神を鼓吹する右よりの人間である癖してディズニーランドが大好きだったようです。「美に逆らふもの」では
北米合衆国はすべて美しい。感心するのは極度の商業主義がどこもかしこも支配してゐるのに、売笑的な美のないことである。これに比べたら、イタリーのヴェニスは、歯の抜けた、老いさらばへた娼婦で、ぼろぼろのレエスを身にまとひ、湿った毒気に浸されてゐる。いい例がカリフォルニヤのディズニイ・ランドである。ここの色彩も意匠も、いささかの見世物的侘びしさを持たず、いい趣味の商業美術の平均的気品に充ち、どんな感受性にも素直に受け入れられるやうにできてゐる。(「三島由紀夫全集30」P76)
とべた褒め。何でも「超現実主義や抽象主義にいかに口ざはりのいい糖衣をかぶせてしまふか」という問題をクリアしたものが「現代的な美の普遍的な様式」(同P76)なんだとか。現実からの飛翔に美を感じ、商業主義でもOK。現代オタクの二次元主義まであと一歩です。
さて余談ですが、「不道徳教育講座」で彼は自殺防止法として以下のように述べていたりします。
かうして自分の死を最高の自己弁護の楯に使つて、他人に迷惑をできるだけかけて死んでやれと思ひ出すと、自殺といふものはもともと一種の自己目的の筈ですから、自殺の意義がだんだんうすれて来て、それが途方もない大きな対社会的行為になつて来て、考へるだけでオククウになつてしまふ。
又もしここに、それでもオククフにならぬ鈍感な少年少女がゐて、実際に店の金をごまかしたり人殺しをしたりすると、もう自殺は純粋な動機を離れ、たとへ自殺が敢行されても、恐怖心からのがれるためだけの、甚だ勢ひのない自殺に終つてしまふ。
だから、どうせ死ぬことを考へるなら威勢のいい死に方を考へなさい。できるだけ人に迷惑をかけて派手にやるつもりになりなさい。これが私の自殺防止法であります。(「三島由紀夫全集29」P25)
しかし、大勢の自衛官たちを前に「途方もない大きな対社会的行為」として「人に迷惑をかけて派手に」「威勢のいい死に方」をした作家を我々は知っていますから、この自殺防止法の有効性については疑問符が付くように思われます。彼が切腹やら軍やらに傾倒し愛国的行動を示したのは体格が虚弱であった劣等感の裏返しだったり(これは本人も認めています)死や戦争にエロスを感じたりしたためだったのは有名ですね。
少し話が脱線しましたが、三島由紀夫についてここでまとめてみましょう。まずマザコンでやや病的な妹萌え。それが昂じてかスイーツ(笑)嫌い。そしてそれが関連したのか同性愛・少年愛。そのくせチャイナドレスフェチ。劣等感の裏返しだったりオトコノコの血が騒いだり戦いに美を見出したりした末の肉体美・武士道・軍マニア。現実から飛翔した虚構世界好きで、商業主義的でも無問題。
…なんかもうお腹一杯です。我が国に脈々と流れる色々なhentai魂を濃厚に受け継いだ御仁ですな。三島由紀夫は日本近代純文学の幕引き役そして近代文学と現代娯楽文化の橋渡し役としてはこの上なく恰好の人材であり、古典文学から引き続き現代娯楽文化にまで受け継がれている伝統的精神を正しく引き継いでいる偉材であったといえるでしょう。それだけにあのような最期になったのは惜しまれると思います。
三島は没後四十年未満だしまだ歴史とは言えない気もしますが、日本文化の伝統やら現代文化やらと照らし合わせると興味深い存在なので今回話題にして見ました。
【参考文献】
三島由紀夫全集1~36 新潮社
回想・回転扉の三島由紀夫 堂本正樹 文春新書
サブカルチャー文学論 大塚英志 朝日文庫
日本大百科全書 小学館
関連記事:
「【分野別記事一覧】エロティシズム/グロテスク」
ここから、同性愛なり妹関連なりお好きなものを。チャイナドレスの話もあります。
「スイーツ(笑)断罪 1330 ~リアル女はノー・センキュー 僕はフィクションに恋をする~ 徒然草の恋愛論」
「リアルを拒否した男たち ~現代ファンタジー創世記~ ただの現実には興味なし、僕らは仮想を創り出す」
西洋の虚構世界大好きな作家さんの話。
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「日本民衆文化史」
(http://kyoto.cool.ne.jp/rekiken/data/2002/021206.html)
「本居宣長」(http://kyoto.cool.ne.jp/rekiken/data/2001/011214.html)
「偉大なるダメ人間シリーズその7 本居宣長」(当ブログ内に移転しました)
(http://trushnote.exblog.jp/14529117/)
彼も伝統的日本精神を鼓吹する一方で妹と兄の性愛を肯定したり(異母兄妹限定ですが)、マザコンだったりした御人です。ただ、文系オタで通し人間の弱さを容認した点が三島と大きく異なっています。
三島由紀夫については
よろしければ、社会評論社『ダメ人間の日本史』
(「三島由紀夫 シスコン、マザコン、少年愛、マッチョ志向 ダメ勲章山盛りな大作家 ~右翼だけどディズニーランド好き~」収録)
もご参照ください。
(著作紹介2010年6月27日加筆)
関連サイト:
三島を論じたサイトは多いです。
「番茶党 第14号」
(http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/9760/bancha2000/)より
「三島由紀夫」
(http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/9760/bancha2000/genkou/mishima.htm)
「魁!!雄太駆塾」
(http://www.h3.dion.ne.jp/~moeoka11/)より
「兄と妹の日本文学史~近現代編~」
(http://www.h3.dion.ne.jp/~moeoka11/bungakushi_kindai.htm)
三島の妹萌えに関してはこちらにほぼまとまっています。
「ぱぱずきっちん 男色文学の世界」
(http://homepage2.nifty.com/papaskitchen/Top.html)より
「三島由紀夫同性愛説異聞」
(http://homepage2.nifty.com/papaskitchen/NewFiles/tonari13.html)
同性愛云々に関してはここにまとまっています。
「さいころじすと日記」(http://d.hatena.ne.jp/psychologist/)より
「ボディ・ビルと狂気は紙一重!? その1 三島由紀夫」
(http://d.hatena.ne.jp/psychologist/20080414/p1)
「四国の山なみ」
(http://www.geocities.jp/kyoketu/index.html)より
「三島由紀夫割腹余話」
(http://www.geocities.jp/kyoketu/6105.html)
リンクを変更(2010年12月8日)
by trushbasket
| 2009-03-07 16:25
| NF








