2010年 01月 18日
やさしい殺人器械のはなし ~フランスの斬首器械とスペインの殺人ドリルについて~
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フランス革命以来死刑に使用されたギロチンという有名な処刑具があります。
説明するまでもない有名な器械ですが、敢えて言うと、受刑者の首を台に固定してその上に強力な切断力を持つ巨大で重く鋭い刃を落下させる、殺人機械装置です。
日本語にすると断頭台。
で、このギロチンですが
なんとも仰々しいデザインと、恐怖政治期に濫用されたことが相俟って、どことなく恐ろしげなイメージがあります。
しかし、これが実は人道的な器具であることは有名で、おそらく皆さんもご存じの通りです。
すなわち、ギロチンという機械装置を使うことにより、しくじることなく確実に、しかも一瞬のうちに苦痛の少ない死を受刑者に与えることが出来るのだとか。
ちなみに、ギロチン(Guillotine)という名前は、刑死者の苦痛軽減という人道的見地から、南フランスやイタリアで使われていた断頭台の採用を主張した、フランス革命期の憲法制定議会議員ギヨタン(Guillotin)に由来しています。
ところで、一見おぞましいが実は刑死者の苦痛を軽減してくれる人道的な器械式処刑法というのは、ギロチン以外にもありまして、今日はそんなギロチンの友達をも紹介したいと思います。
その処刑法は1822年ごろにスペインで導入されたガローテ。
ガローテとは鉄環という意味らしいです。
で、鉄環とはどういうことかと言いますと、この処刑法、椅子に座らせた受刑者を柱に固定して処刑するのですが、そのために受刑者の首と柱に鉄製の環をはめてしまうというわけなんです。
そして、受刑者を鉄環で固定してからが、この処刑法の恐ろしいところ、なんと、この柱の背後にはハンドルが付いていて、実はこのハンドルはドリルのハンドル。ハンドルを回すとドリルが受刑者の後頭部に食い込み、受刑者に死をもたらすという処刑法なのです。
恐怖、殺人ドリルの刑。
正義のヒーローの武器として、地面を掘って道を開き、敵を砕き、人類を助けてくれる魅惑の器具ドリル、それがここでは人類に牙を剥く。
血に飢えた螺旋が、肉を抉り、骨を穿ち、脳髄を飛び散らせ、赤にまみれた回転運動が、人の命と精神を突き壊す。
ヒーローの武器としてあれほど格好良く頼もしかったドリルが、なんとも恐ろしく、おぞましい、悪魔のような存在に思えてきます。
しかし、既に述べた通り、これは一見おぞましいが、実は人道的な処刑法。
このドリル、延髄を直撃・破砕して受刑者をほぼ即死させてしまうのだそうです。
参考資料
『スペインの女性群像 その生の軌跡』高橋博幸/加藤隆浩編 行路社
『スーパー・ニッポニカ Professional』小学館
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http://www.geocities.jp/trushbasket/data/nf/neet17.html
食卓越しの政治史
http://kyoto.cool.ne.jp/rekiken/data/2007/070622.html
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日本語にすると断頭台。
で、このギロチンですが
なんとも仰々しいデザインと、恐怖政治期に濫用されたことが相俟って、どことなく恐ろしげなイメージがあります。
しかし、これが実は人道的な器具であることは有名で、おそらく皆さんもご存じの通りです。
すなわち、ギロチンという機械装置を使うことにより、しくじることなく確実に、しかも一瞬のうちに苦痛の少ない死を受刑者に与えることが出来るのだとか。
ちなみに、ギロチン(Guillotine)という名前は、刑死者の苦痛軽減という人道的見地から、南フランスやイタリアで使われていた断頭台の採用を主張した、フランス革命期の憲法制定議会議員ギヨタン(Guillotin)に由来しています。
ところで、一見おぞましいが実は刑死者の苦痛を軽減してくれる人道的な器械式処刑法というのは、ギロチン以外にもありまして、今日はそんなギロチンの友達をも紹介したいと思います。
その処刑法は1822年ごろにスペインで導入されたガローテ。
ガローテとは鉄環という意味らしいです。
で、鉄環とはどういうことかと言いますと、この処刑法、椅子に座らせた受刑者を柱に固定して処刑するのですが、そのために受刑者の首と柱に鉄製の環をはめてしまうというわけなんです。
そして、受刑者を鉄環で固定してからが、この処刑法の恐ろしいところ、なんと、この柱の背後にはハンドルが付いていて、実はこのハンドルはドリルのハンドル。ハンドルを回すとドリルが受刑者の後頭部に食い込み、受刑者に死をもたらすという処刑法なのです。
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しかし、既に述べた通り、これは一見おぞましいが、実は人道的な処刑法。
このドリル、延髄を直撃・破砕して受刑者をほぼ即死させてしまうのだそうです。
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by trushbasket
| 2010-01-18 01:45
| My(山田昌弘)








