2012年 06月 27日
<雑記>兀突骨の智謀について ~南蛮の隠れた知将?~【三国志トーク】
|
たまには、軽いノリで三国志ネタでもやってみようかと思います。皆さん、兀突骨という人物をご存知でしょうか?
後漢末・黄巾の乱を契機とする戦乱を舞台にした娯楽小説『三国志演義』。物語中で主人公陣営とされるのが蜀漢である事は皆さんご存知かと思います。その建国者・劉備が没した後、国家を託された忠臣・諸葛亮は南蛮、すなわち南方異民族の反乱に対処する事になります。その対南蛮戦の最後に登場する敵将こそ、兀突骨なのです。この対南蛮戦は異国情緒を出すためか、奇想天外な架空の敵キャラが多数登場しますが、兀突骨はその最たるものといえます。
彼は「藤甲兵」と呼ばれる軍勢を率いており、その鎧は刃を通さないとか。そして兀突骨自身は「身長が約2m80cm」「体に鱗が生えている」「生の蛇を常食する」といった強烈なキャラクター付けをされているのもあってか、一部でカルトな人気を誇っています。
さてこの兀突骨、コーエー(現コーエーテクモゲームス)の『三国志』シリーズでは知力に関してかなり辛めの評価がなされているようです。
関連サイト:
「ニコニコ大百科」(http://dic.nicovideo.jp/)より
「兀突骨とは」(http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%85%80%E7%AA%81%E9%AA%A8)
物語を素直に読んでいる限り、なかなかの切れ者だと思うんだけどなあ。まあ、物語の本流に関係がない架空の人物が余り優秀でもゲームバランスに問題があるでしょうし、ある程度やむを得ないのかもしれません。
<注意!:以下は『三国志演義』、横山三国志、吉川三国志のネタバレがあります。>
兀突骨、最初に蜀軍を迎え撃つにあたって現地の川をはさんで布陣。敵が水あたりを起こす事も期待に入れたようで、地の利を心得た戦略を立てています。更に、刃を受け付けない鎧に守られているにもかかわらず、それを過信しない用心深さも備えていました。少なくとも当初は諸葛亮の計略を警戒し深追いを避けていますし、最終局面でも谷に入る際に伏兵の有無を念頭に置いているようです。
そんな彼も、最終的には谷に閉じ込められ火計の餌食となってしまいます。ですが、『三国志演義』では後に司馬懿(当時の最強国・魏における最大の知将)ですら同様の目にあっていますから、取り立ててこれを咎め立てする必要はないでしょう(司馬懿が助かったのは運が良かったに過ぎません)。
以上から考えると、兀突骨は飛びぬけた智謀の士ではないにしろ知略面において大きな減点材料はないように思います。南蛮の諸将の中では、割と智慧がある部類なんじゃないでしょうか?
※そういえば、どこかでゲームの知力は単純な頭の良さだけじゃなく中国文化への馴染みの深さ(社会的風習・考え方など)も反映しているんじゃないかという説を見て、なるほどと思った気がします。それなら、ある程度説明がつくのかも。
【参考文献】
完訳三国志 六・七 小川環樹・金田純一郎訳 岩波文庫
関連記事:
「三国志の時代と日本」
「涼宮ハルヒの名将の憂鬱 後編」
「偉大なるダメ人間シリーズ外伝その6 フィギュアを愛好した三国志の英雄」
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「『ダメ人間の世界史&日本史』ブログ版(試し読み用)(02)キモオタ引きこもりの大軍師 諸葛亮」
「はじめてのさんごくしin歴研」
(http://kurekiken.web.fc2.com/data/2003/031219.html)
「『三国志』の時代に関する史料」
(http://kurekiken.web.fc2.com/data/2002/020531b.html)
「蜀漢の文化人達」
※2019/4/7 リンク先を一部調整。
関連サイト:
「三国志漂流」(http://3594h.blog95.fc2.com/)より
「グルメ16.兀突骨」(http://3594h.blog95.fc2.com/blog-entry-310.html)
九州の居酒屋。店長が兀突骨の男気に共鳴したのが名の由来とか。
三国志関連の人物も、何人か収録されています。興味のある方は、社会評論社『ダメ人間の世界史』をご覧いただければ幸いです。
Amazon :『ダメ人間の世界史』(ダメ人間の歴史vol 1)
楽天ブックス:『ダメ人間の世界史』(ダメ人間の歴史vol 1)
当ブログ内紹介記事
楽天ブックス: ダメ人間の世界史 - ダメ人間の歴史vol 1 -
後漢末・黄巾の乱を契機とする戦乱を舞台にした娯楽小説『三国志演義』。物語中で主人公陣営とされるのが蜀漢である事は皆さんご存知かと思います。その建国者・劉備が没した後、国家を託された忠臣・諸葛亮は南蛮、すなわち南方異民族の反乱に対処する事になります。その対南蛮戦の最後に登場する敵将こそ、兀突骨なのです。この対南蛮戦は異国情緒を出すためか、奇想天外な架空の敵キャラが多数登場しますが、兀突骨はその最たるものといえます。
彼は「藤甲兵」と呼ばれる軍勢を率いており、その鎧は刃を通さないとか。そして兀突骨自身は「身長が約2m80cm」「体に鱗が生えている」「生の蛇を常食する」といった強烈なキャラクター付けをされているのもあってか、一部でカルトな人気を誇っています。
さてこの兀突骨、コーエー(現コーエーテクモゲームス)の『三国志』シリーズでは知力に関してかなり辛めの評価がなされているようです。
関連サイト:
「ニコニコ大百科」(http://dic.nicovideo.jp/)より
「兀突骨とは」(http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%85%80%E7%AA%81%E9%AA%A8)
物語を素直に読んでいる限り、なかなかの切れ者だと思うんだけどなあ。まあ、物語の本流に関係がない架空の人物が余り優秀でもゲームバランスに問題があるでしょうし、ある程度やむを得ないのかもしれません。
<注意!:以下は『三国志演義』、横山三国志、吉川三国志のネタバレがあります。>
兀突骨、最初に蜀軍を迎え撃つにあたって現地の川をはさんで布陣。敵が水あたりを起こす事も期待に入れたようで、地の利を心得た戦略を立てています。更に、刃を受け付けない鎧に守られているにもかかわらず、それを過信しない用心深さも備えていました。少なくとも当初は諸葛亮の計略を警戒し深追いを避けていますし、最終局面でも谷に入る際に伏兵の有無を念頭に置いているようです。
そんな彼も、最終的には谷に閉じ込められ火計の餌食となってしまいます。ですが、『三国志演義』では後に司馬懿(当時の最強国・魏における最大の知将)ですら同様の目にあっていますから、取り立ててこれを咎め立てする必要はないでしょう(司馬懿が助かったのは運が良かったに過ぎません)。
以上から考えると、兀突骨は飛びぬけた智謀の士ではないにしろ知略面において大きな減点材料はないように思います。南蛮の諸将の中では、割と智慧がある部類なんじゃないでしょうか?
※そういえば、どこかでゲームの知力は単純な頭の良さだけじゃなく中国文化への馴染みの深さ(社会的風習・考え方など)も反映しているんじゃないかという説を見て、なるほどと思った気がします。それなら、ある程度説明がつくのかも。
【参考文献】
完訳三国志 六・七 小川環樹・金田純一郎訳 岩波文庫
関連記事:
「三国志の時代と日本」
「涼宮ハルヒの名将の憂鬱 後編」
「偉大なるダメ人間シリーズ外伝その6 フィギュアを愛好した三国志の英雄」
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「『ダメ人間の世界史&日本史』ブログ版(試し読み用)(02)キモオタ引きこもりの大軍師 諸葛亮」
「はじめてのさんごくしin歴研」
(http://kurekiken.web.fc2.com/data/2003/031219.html)
「『三国志』の時代に関する史料」
(http://kurekiken.web.fc2.com/data/2002/020531b.html)
「蜀漢の文化人達」
※2019/4/7 リンク先を一部調整。
関連サイト:
「三国志漂流」(http://3594h.blog95.fc2.com/)より
「グルメ16.兀突骨」(http://3594h.blog95.fc2.com/blog-entry-310.html)
九州の居酒屋。店長が兀突骨の男気に共鳴したのが名の由来とか。
三国志関連の人物も、何人か収録されています。興味のある方は、社会評論社『ダメ人間の世界史』をご覧いただければ幸いです。
Amazon :『ダメ人間の世界史』(ダメ人間の歴史vol 1)楽天ブックス:『ダメ人間の世界史』(ダメ人間の歴史vol 1)
当ブログ内紹介記事
楽天ブックス: ダメ人間の世界史 - ダメ人間の歴史vol 1 -
by trushbasket
| 2012-06-27 00:58
| NF








