2012年 09月 06日
じゃんけんの起源について ~じゃんけんは中国由来の「拳」法です~
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じゃんけん
説明の必要もないあの遊び
グーがチョキに勝ち、チョキがパーに勝ち、パーがグーに勝ち、馬鹿力の持ち主がチョキでグーをはさみ潰して屁理屈こねて勝利を強弁してしまう、簡易で便利な勝負方法、
日常我々が色々とお世話になるあの闘技の起源を今日は紹介しましょう。
さてじゃんけんは石拳とも言いまして
拳(けん)と呼ばれる手指を用いる遊技法の一種であります。
そして拳(けん)などと言いますと、その起源を捏造して中国を発祥の地としたくなってしまうのが、日本人の性でありますが、
この「拳」という遊技法、ありがたいことに、捏造しなくても中国発祥だったりします。
まず簡潔に結論だけ申しますと
中国古来の決戦法、拳、またの名を拇拳、その流れをくみ三すくみの秘術を取り入れた拳法諸派のうち最大最強の勢力を誇る流派、それが石拳すなわちじゃんけんである
少し詳しく述べましょう。
なんでも寛永(1624~1644)だか元禄(1688~1704)年に、中国人が国際貿易都市長崎に拇拳(ゆびけん)という「拳」を伝えました。
これは二人の決戦者が対座して、互いの右手の指を屈伸し、すばやく繰り出す相手方の指の数を、予測し言い当てた方を勝ちとする、そういう遊びであったと言われます。これは酒宴の席などで流行し、負けた者に酒を飲ませるなどの使い方がされたと言います。
長崎に伝えられたので長崎拳と呼ばれ、また本拳という名でも呼ばれました。
長崎拳は土地によって少し形態を変え、大阪拳、薩摩拳などと呼ばれる変種を生み出しましたが、そこからさらに大きく形態変化した変種が登場します。数を当てて勝敗を争うものに加えて、虫拳や藤八拳(庄屋拳、狐拳などとも言う)、石拳(じゃんけん)などという三すくみ構造による決戦を行う変種が誕生したのです。
最終的に十数種類の拳が考案されたと言われます。
で現在、色々一応生き残ってはいるものの、拳のうちじゃんけんが一般的に使用されているということになります。
ところで
代表的な拳を紹介しておきましょう
数を当てて勝敗を決する代表的なものは高知県で行われる
何個拳(なんこけけん)あるいは箸拳と呼ばれる拳です。
互いに三本の箸か楊枝を持ち、両方で出した本数の合計を当てて争うのだそうです。
三すくみのほうの代表は
まずは藤八拳(庄屋拳、狐拳)。
薬売りの藤八あるいは幇間の藤八が考案し、
庄屋が鉄砲に勝ち、鉄砲が狐に勝ち、狐が庄屋に勝つ三竦みが採用されました。通常三回連続で勝った方を勝ちとします。
次に虫拳です。
親指をカエル、人差指をヘビ、小指をナメクジに見立てて、ナメクジがヘビに勝ち、カエルがナメクジに勝ち、ヘビがカエルに勝つ三すくみになっています。これは中国古代の書物『関尹子』のなかに記されたヘビはナメクジを恐れ、カエルはヘビを恐れ、ナメクジはカエルを恐れるという故事に由来しています。
ここまで紹介してきた「拳」という遊戯ですが、流行の結果、享保(1716~36)頃から、拳相撲という大会が行われるようになったようです。
初めは本拳、後には藤八拳によって勝負したと言われます。
ところで
数当てと三竦みではゲーム性が全然違い、本当にじゃんけんの起源を中国由来として良いのか、多少は疑問を感じなくもないです。
参考資料
『スーパー・ニッポニカ Professional』小学館
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れきけん・とらっしゅばすけっと/京都大学歴史研究会関連発表
日本民衆文化史
http://kurekiken.web.fc2.com/data/2002/021206.html
説明の必要もないあの遊び
グーがチョキに勝ち、チョキがパーに勝ち、パーがグーに勝ち、馬鹿力の持ち主がチョキでグーをはさみ潰して屁理屈こねて勝利を強弁してしまう、簡易で便利な勝負方法、
日常我々が色々とお世話になるあの闘技の起源を今日は紹介しましょう。
さてじゃんけんは石拳とも言いまして
拳(けん)と呼ばれる手指を用いる遊技法の一種であります。
そして拳(けん)などと言いますと、その起源を捏造して中国を発祥の地としたくなってしまうのが、日本人の性でありますが、
この「拳」という遊技法、ありがたいことに、捏造しなくても中国発祥だったりします。
まず簡潔に結論だけ申しますと
中国古来の決戦法、拳、またの名を拇拳、その流れをくみ三すくみの秘術を取り入れた拳法諸派のうち最大最強の勢力を誇る流派、それが石拳すなわちじゃんけんである
少し詳しく述べましょう。
なんでも寛永(1624~1644)だか元禄(1688~1704)年に、中国人が国際貿易都市長崎に拇拳(ゆびけん)という「拳」を伝えました。
これは二人の決戦者が対座して、互いの右手の指を屈伸し、すばやく繰り出す相手方の指の数を、予測し言い当てた方を勝ちとする、そういう遊びであったと言われます。これは酒宴の席などで流行し、負けた者に酒を飲ませるなどの使い方がされたと言います。
長崎に伝えられたので長崎拳と呼ばれ、また本拳という名でも呼ばれました。
長崎拳は土地によって少し形態を変え、大阪拳、薩摩拳などと呼ばれる変種を生み出しましたが、そこからさらに大きく形態変化した変種が登場します。数を当てて勝敗を争うものに加えて、虫拳や藤八拳(庄屋拳、狐拳などとも言う)、石拳(じゃんけん)などという三すくみ構造による決戦を行う変種が誕生したのです。
最終的に十数種類の拳が考案されたと言われます。
で現在、色々一応生き残ってはいるものの、拳のうちじゃんけんが一般的に使用されているということになります。
ところで
代表的な拳を紹介しておきましょう
数を当てて勝敗を決する代表的なものは高知県で行われる
何個拳(なんこけけん)あるいは箸拳と呼ばれる拳です。
互いに三本の箸か楊枝を持ち、両方で出した本数の合計を当てて争うのだそうです。
三すくみのほうの代表は
まずは藤八拳(庄屋拳、狐拳)。
薬売りの藤八あるいは幇間の藤八が考案し、
庄屋が鉄砲に勝ち、鉄砲が狐に勝ち、狐が庄屋に勝つ三竦みが採用されました。通常三回連続で勝った方を勝ちとします。
次に虫拳です。
親指をカエル、人差指をヘビ、小指をナメクジに見立てて、ナメクジがヘビに勝ち、カエルがナメクジに勝ち、ヘビがカエルに勝つ三すくみになっています。これは中国古代の書物『関尹子』のなかに記されたヘビはナメクジを恐れ、カエルはヘビを恐れ、ナメクジはカエルを恐れるという故事に由来しています。
ここまで紹介してきた「拳」という遊戯ですが、流行の結果、享保(1716~36)頃から、拳相撲という大会が行われるようになったようです。
初めは本拳、後には藤八拳によって勝負したと言われます。
ところで
数当てと三竦みではゲーム性が全然違い、本当にじゃんけんの起源を中国由来として良いのか、多少は疑問を感じなくもないです。
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『スーパー・ニッポニカ Professional』小学館
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http://kurekiken.web.fc2.com/data/2002/021206.html
by trushbasket
| 2012-09-06 19:51
| My(山田昌弘)








