2013年 04月 06日
大人と子供の境界はどの辺り?~性的な意味、社会的な意味で~
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昔、王朝文学のロリコン小説に関する記事で、大人と子供の境界線については昔も今もあまり変わらないという話が出ました。今回、その辺りの事情についてもう少し詳しくお話ししようかと思います。
日本でも中国でも、子供は異界からやってきた聖なる存在とされていました。日本で七歳までがその領域と考えられていたようで、「七歳までは神の子」「七つ前は神様」「七つ八つは憎まれ盛り」「元日に泣くは七歳未満なり」などと慣用句があります。中国でも幼児は異界から来たばかりで、人になりきっていないと考えられたようです。例えば『中華全国風俗志』によれば、幼少時に死んだ子供は死亡日によっては将来キョンシーになるとされ、鉄釘を心臓や手足に打ち込むなど死体に虐待を加える風習があったとか。また、以前の記事でも触れましたが産婦は「四眼人」と呼ばれ、人々はその視線を受ける事を忌み嫌ったそうです。胎児の目を加えて四つの目があり、その視線には魔力があるとされたためです。また『山海経』に登場する人を食う妖怪には「嬰児のような声」をしているものが多く、『抱朴子』でも小児のような姿とされる妖怪は多数存在します。ここからも、子供が異界から来た恐ろしいものとされていた事が読み取れます。
で、子供と大人の境界線がどのあたりかについても、日本と中国でほぼ共通しているようです。日本では、徳川期初期に成立した『醒酔笑』で「人はみな十二三より十五六、盛り過ぐれば花に山風」と述べておりその年代が大人と子供の過渡期であり少年期とされていた。一方、幼児は上述したように七歳ごろまでと考えられていました。民俗学者・赤松啓介は
と述べています。
一方、中国では唐律において十六歳から七十歳未満が一人前で七歳以下や九十以上は責任能力がないと定めています。すなわち七歳から十歳は子供で、八十歳から九十歳未満も扱いはこれに準じる。十歳以上から十五歳以下、七十歳以上八十歳未満は大人ではないが大人手前。 子どもと老人が特別扱いなのは、子供は異界から来たばかりで、老人はもうすぐ異界(来世)に行くため両者とも異分子だからとされています。
あとは戦後に行われた調査から、少年少女が性への目覚めに直面させられた年代の手掛かりが得られそうです。アメリカでは少女が胸を触られるようになる最初の年齢は13-14歳が最も多く、少年が初めて少女の胸を触った年齢は15-16歳が最多。スイスでは少女が初めて同様の被害にあう年齢は12-13歳が多く、少年は13-14歳で同様の悪さをする人が多いとのこと。西洋でも、そして現在も、「性」に目覚める年代は大きな変化はないようですね。
扱った地域や時代かなり限られていますが、今回見た範囲では割とあちこちで「七歳までは幼児」「十歳頃~十五歳頃が思春期扱い」とされてるとみなして大きな間違いはなさそう、という結論になりそうです。
【参考文献】
異人と市 境界の中国古代史 相田洋著 研文出版
冒険と涙 童話以前 高橋康雄 北宋社
夜這いの性愛論 赤松啓介 明石書店
図説乳房全書 マルタン・モネスティエ著 大塚宏子訳 原書房
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南北朝・室町を中心に性的年齢の範囲について考える
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「童形と神性」(http://www.geocities.jp/trushbasket/data/nf/warawa.html)
※13/4/8 本文中に過去記事へのリンクを追加。過去の関連発表とのリンクも追加しました。
大人と子供の狭間な年齢の少女たちに魅せられた偉人たちのお話に興味がある方は、社会評論社『ダメ人間の世界史』『ダメ人間の日本史』を御覧下さいませ。
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日本でも中国でも、子供は異界からやってきた聖なる存在とされていました。日本で七歳までがその領域と考えられていたようで、「七歳までは神の子」「七つ前は神様」「七つ八つは憎まれ盛り」「元日に泣くは七歳未満なり」などと慣用句があります。中国でも幼児は異界から来たばかりで、人になりきっていないと考えられたようです。例えば『中華全国風俗志』によれば、幼少時に死んだ子供は死亡日によっては将来キョンシーになるとされ、鉄釘を心臓や手足に打ち込むなど死体に虐待を加える風習があったとか。また、以前の記事でも触れましたが産婦は「四眼人」と呼ばれ、人々はその視線を受ける事を忌み嫌ったそうです。胎児の目を加えて四つの目があり、その視線には魔力があるとされたためです。また『山海経』に登場する人を食う妖怪には「嬰児のような声」をしているものが多く、『抱朴子』でも小児のような姿とされる妖怪は多数存在します。ここからも、子供が異界から来た恐ろしいものとされていた事が読み取れます。
で、子供と大人の境界線がどのあたりかについても、日本と中国でほぼ共通しているようです。日本では、徳川期初期に成立した『醒酔笑』で「人はみな十二三より十五六、盛り過ぐれば花に山風」と述べておりその年代が大人と子供の過渡期であり少年期とされていた。一方、幼児は上述したように七歳ごろまでと考えられていました。民俗学者・赤松啓介は
コドモ、コドモとて、いつまでコドモ。七つ、八つこそコドモ。ムラによって違うが早いところは十三、だいたい十五で若衆入りする。七つ、八つからそれまでがコドモオセ、コワカなどといい、オトナとの中間項として待遇した。たいていこの間に、なんとかオトコ、オンナの道を教えてくれる。
(赤松啓介『夜這いの性愛論』明石書店 20頁)
と述べています。
一方、中国では唐律において十六歳から七十歳未満が一人前で七歳以下や九十以上は責任能力がないと定めています。すなわち七歳から十歳は子供で、八十歳から九十歳未満も扱いはこれに準じる。十歳以上から十五歳以下、七十歳以上八十歳未満は大人ではないが大人手前。 子どもと老人が特別扱いなのは、子供は異界から来たばかりで、老人はもうすぐ異界(来世)に行くため両者とも異分子だからとされています。
あとは戦後に行われた調査から、少年少女が性への目覚めに直面させられた年代の手掛かりが得られそうです。アメリカでは少女が胸を触られるようになる最初の年齢は13-14歳が最も多く、少年が初めて少女の胸を触った年齢は15-16歳が最多。スイスでは少女が初めて同様の被害にあう年齢は12-13歳が多く、少年は13-14歳で同様の悪さをする人が多いとのこと。西洋でも、そして現在も、「性」に目覚める年代は大きな変化はないようですね。
扱った地域や時代かなり限られていますが、今回見た範囲では割とあちこちで「七歳までは幼児」「十歳頃~十五歳頃が思春期扱い」とされてるとみなして大きな間違いはなさそう、という結論になりそうです。
【参考文献】
異人と市 境界の中国古代史 相田洋著 研文出版
冒険と涙 童話以前 高橋康雄 北宋社
夜這いの性愛論 赤松啓介 明石書店
図説乳房全書 マルタン・モネスティエ著 大塚宏子訳 原書房
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ロリコン教の教祖様は少女の劣化という難問に、いかなる方法で対処したか? 付 ナボコフ、メイドを謳う
南北朝・室町を中心に性的年齢の範囲について考える
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「童形と神性」(http://www.geocities.jp/trushbasket/data/nf/warawa.html)
※13/4/8 本文中に過去記事へのリンクを追加。過去の関連発表とのリンクも追加しました。
大人と子供の狭間な年齢の少女たちに魅せられた偉人たちのお話に興味がある方は、社会評論社『ダメ人間の世界史』『ダメ人間の日本史』を御覧下さいませ。
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by trushbasket
| 2013-04-06 21:32
| NF








