2013年 07月 08日
「新妻」と「メイドさん」が合体すると~婚姻クーリングオフの風習~
|
少し前に連載されアニメ化もされた漫画『仮面のメイドガイ』には、メイドさんを称える文言が多数登場します。主人公富士原なえかの弟・幸助が結婚する云々という話になった際も例外でなく、
といった具合。さて、実際問題としてメイドさんと新妻が同一人物なんてことがあるんでしょうか、そして実在した場合にはそれは上で述べられるような究極の存在なんでしょうか?
かつて、四国の一部地域には「奉公分の嫁」と呼ばれる風習があったそうです。最初の時点では嫁入り支度なしに奉公人という形式で住み込み、儀式も特に行いません。で、半季ほど共同生活をした上で両者の間に問題がなければ正式に夫婦となり、そうでなければ女中の給料に少し色を付けた額を渡し帰らせていたとか。
どうやら、現実世界でメイドさんと新妻をフュージョンさせた結果生まれる現象は、クーリングオフOKな婚姻制度と呼ぶべき代物のようです。
メイドさんという形式は取らないにしても、似たような風習は他の地域にもあったようで。埼玉県の川越周辺では「ユイノウヒッコミ」という風習があり、新妻はしばらく「客分」扱いで一ヶ月ほど共同生活をする。その間にどちらかから苦情があれば婚姻は破談となり、問題なければ改めて正式に婚姻となったそうです。
残念ながら、「新妻メイド」は別に「人類の夢の終着点」と呼べるようなものではないようです。でも、男尊女卑とかいった問題を一旦脇に置いて考えると、この制度、見るべき点がなくもありません。恋人関係と夫婦関係の相性は別物とか言いますし、一緒に暮らしてみないとわからない所も多々あるとはよく言われます。なので、男女差別とかの問題をクリアできれば、こうした「解約可能なお試し期間」という発想自体は一種の知恵と言えなくもないのかも。そういえば、結婚前に一定期間同棲するという話を時に聞くことがありますが、これも同様な発想から出たものなのでしょうね。
【参考文献】
民俗民芸叢書18婚姻の民俗学 大間知篤三著 岩崎美術社
仮面のメイドガイ 13巻 赤衣丸歩郎 富士見書房
関連記事:
「メイドさんに関する嫌なリアリズムについて~主に近代日本文学から~」
「鎌倉期以降の皇室・貴族とメイドさん~メイドがつなぐ血脈~」
「古代ローマ式変態新婚生活 ~花嫁は拉致して尻を犯すもの~」
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「西欧中世における恋愛、性の諸相」(http://kurekiken.web.fc2.com/data/2005/051209.html)
新妻ッ!! それは世界の殿方の憧れ!! 彼女より格上にして 未だ初々しさを残す もっとも新鮮な嫁成分 はち切れる至高の姿ッ!!!
メイドさんッ!! 今や言わずと知れた 皆の夢が結集されし 究極の職業 地上の天使!!
至高と究極… この二つが合体した時 新たなる奇跡が聖誕するッ!!!
その奇跡の名は新妻メイド!! これぞ地球最後のアルカディアッ!! 人類の夢の終着点!! その名前は新妻メイド!!
(赤衣丸歩郎『仮面のメイドガイ』13巻 富士見書房 66-67頁)
といった具合。さて、実際問題としてメイドさんと新妻が同一人物なんてことがあるんでしょうか、そして実在した場合にはそれは上で述べられるような究極の存在なんでしょうか?
かつて、四国の一部地域には「奉公分の嫁」と呼ばれる風習があったそうです。最初の時点では嫁入り支度なしに奉公人という形式で住み込み、儀式も特に行いません。で、半季ほど共同生活をした上で両者の間に問題がなければ正式に夫婦となり、そうでなければ女中の給料に少し色を付けた額を渡し帰らせていたとか。
どうやら、現実世界でメイドさんと新妻をフュージョンさせた結果生まれる現象は、クーリングオフOKな婚姻制度と呼ぶべき代物のようです。
メイドさんという形式は取らないにしても、似たような風習は他の地域にもあったようで。埼玉県の川越周辺では「ユイノウヒッコミ」という風習があり、新妻はしばらく「客分」扱いで一ヶ月ほど共同生活をする。その間にどちらかから苦情があれば婚姻は破談となり、問題なければ改めて正式に婚姻となったそうです。
残念ながら、「新妻メイド」は別に「人類の夢の終着点」と呼べるようなものではないようです。でも、男尊女卑とかいった問題を一旦脇に置いて考えると、この制度、見るべき点がなくもありません。恋人関係と夫婦関係の相性は別物とか言いますし、一緒に暮らしてみないとわからない所も多々あるとはよく言われます。なので、男女差別とかの問題をクリアできれば、こうした「解約可能なお試し期間」という発想自体は一種の知恵と言えなくもないのかも。そういえば、結婚前に一定期間同棲するという話を時に聞くことがありますが、これも同様な発想から出たものなのでしょうね。
【参考文献】
民俗民芸叢書18婚姻の民俗学 大間知篤三著 岩崎美術社
仮面のメイドガイ 13巻 赤衣丸歩郎 富士見書房
関連記事:
「メイドさんに関する嫌なリアリズムについて~主に近代日本文学から~」
「鎌倉期以降の皇室・貴族とメイドさん~メイドがつなぐ血脈~」
「古代ローマ式変態新婚生活 ~花嫁は拉致して尻を犯すもの~」
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「西欧中世における恋愛、性の諸相」(http://kurekiken.web.fc2.com/data/2005/051209.html)
by trushbasket
| 2013-07-08 00:20
| NF








