<過去記事紹介>日本人の、江戸時代における平常運転ぶりを見る~附:明治時代も大概でした~
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「日本人は、江戸時代も平常運転だった」
徳川期の町人文化に関して、しばしばそうした感想を漏れ聞きます。その流れもあってか、最近の記事も評判をいただきまして有難い限り。
関連記事:
「「聖人たちがルームシェア、じゃなくて一緒に色町遊びに行ってたら」~徳川中期の創作作品『聖遊郭』~」
そこで、そうした徳川期における平常運転ぶりについて扱った記事を集めてみました。
「孔子との関わりから本居宣長を見る―そしてキモオタ伝説がまた一ページ―」
「CLANNADは人生」「Fateは文学」といった台詞が脚光を浴びた事もありましたが、宣長先生もそれに負けないインパクトの台詞を。
「海外小説翻案と国学者の筆のすさび~エロは愛国主義者の国境も越える~」
エロ創作が大好きなのは昔も今も変わらず。…しかも、尊王思想家が禁断の皇室ネタをやってる辺りは怖いもの知らずにも程があります。
「おとなのおもちゃ in 江戸~「四つ目屋」の店先を覗いて見よう~」
徳川期も、エロ関連のお道具は大人気。強壮剤とか張型とか。それにしても、なぜ「四つ目結」の紋だったのでしょう?
「ヒーロー同士のクロスオーバー~「ヤマなし、落ちなし、意味なし」な江戸文化の一面~」
違う世界で活躍したはずのヒーローたちが出会って意気投合・共闘。これぞクロスオーバーの醍醐味。で、「やおい」なパロディもあったりするのが江戸クオリティ。
「「作品は客に受けてなんぼです」~徳川期と現代の娯楽に徹した作者達~」
娯楽産業である以上、作家のメッセージもさることながら売れる事が最優先。そうした見識を持つ作家たちはこの頃すでにいました。
「江戸のエロパロ作品について」
人気作品のエロい二次創作だって盛んでした。
「春本から見る江戸娯楽文化~「公式が病気」ですが、今日もお江戸は平常運転です~」
エロパロには大手出版社製や準オフィシャルな代物も珍しくなかったようで。
「日本人が昔から女体化、萌え化が好きすぎて困る件 ~江戸時代に続出した女体化・萌え化『水滸伝』群~」
女体化パロディが好きなのも、現代に始まった事じゃない。
「江戸時代の触手ブームの話」
触手エロが好きなのも、既にこの時代から。
「古典文学でのとあるSF的発想~透明人間とエロ妄想の話~」
透明人間になってエロい事し放題、という発想も健在。
「春画から見る日本人の性意識~春画はなぜ乳に関心が少ないか~」
「徳川期の「女嫌い」について~「女体は好きだけど、女性は嫌い」~」
中性的な雰囲気を有した「女性美」を好む傾向は、今だってありますね。男の娘趣味も。そうそう、春画も乳首には性的関心があったらしいです。
「徳川期は男女混浴当たり前、裸への羞恥心や欲情はなかった?~伝説の真偽に文化作品から迫る~」
「行水から見る、日本人女性と裸体への羞恥心」
現代よりはあっけらかんとしていたけれど、徳川期だって女性の裸にスケベ男どもは性的な興味津々。
「徳川期のパンティ(湯文字)事情~当時の勝負下着は赤だった~」
女性の下着だって、既に関心の的でした(性的な意味で)。
こうして見てくると、江戸の町人たちに現代技術を与えたら平成の世に生きる我々とやる事は大差ないんじゃないか、と思わずに入られません。彼らが今の日本を見たら、現代の我々が当たり前に享受しているあれこれは垂涎の的になるんじゃないか、とは文化的な面からも思わされます。
なお、質実剛健なイメージがある明治に入っても、日本人は相変わらず平常運転だった事も声を大にしてお伝えすべきかと思います。
「日本HENTAI帝国史 明治編」
「日本HENTAI帝国史 明治編 その2」
HENTAIコスプレ大好き、エロ本も大好き。
「近代日本における女装と民衆~「三つ子の魂百まで」~」
徳川期と変わらず、今と同じく、女装や男の娘も好きでした。
「娘義太夫と「どうする連」~アイドル、アイドルオタとそれを嫌悪する人々 in 明治~」
アイドルが大好きすぎて、暴走した喪男たちのお話。
「童謡について少し話してみる~エロとグロとナンセンス~」
明治の子供たちはろくでもないエロい替え歌を歌って喜んでましたし、大人も余り気にしてませんでした。そもそも、子供の周囲に大人向けのエロい見世物があって子供が真似して歌ってたりしてた体たらく。
まあ、結局のところ、どの時代においても日本人は日本人だったという事なんでしょうけれどね。
関連記事:
「年表 日本ヘンタイ帝国史 ~萌えてシコった日本人1500年の軌跡~」
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「本居宣長『手枕』」(http://www.geocities.jp/trushbasket/data/nf/tamakura.html)
宣長先生による、「源氏×六条御息所」な二次創作です。
「日本民衆文化史」(http://kurekiken.web.fc2.com/data/2002/021206.html)
※2013/8/1 誤字があったので訂正しました。
※2013/11/24 リンクを一つ追加しました。
徳川期の娯楽文化を担った人たちのアレっぷりについては、社会評論社『ダメ人間の日本史』でも触れていますので興味がある方は御覧いただけますと幸いです。

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