2013年 11月 04日
とある性愛の民俗的風習について~同じ日本だからといって、現代の感覚が通じるとは限らない~
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以前の記事で、昔には成人とほぼ同時に性生活デビューさせる風習があった地域も少なくなかった事について述べました。これに限らず、昔の日本ではその手に関して現在とは大きく常識が異なっていたようです。
民俗学者・赤松啓介氏によれば高度成長期までの民間における性的風習は現在からは大きく異なっていたらしく、地域によっては共同使用していた風呂で年頃の少年が年長の女性から性的な戯れを受けたり他の村の夫人たちに茶の湯・立花・書道の手習いの名目で通い結婚生活の実践訓練を受けたりといった具合だったとか。なもんで、地域によって違いはあるものの決して性的な相手が固定されているわけではなかった所も珍しくはなかったそうで。そんな地域では、男は「百人斬り」、女は「百人抜き」が基準とされていたとか。…現在では考えにくい話ですね。で、「千人斬り」や「千人抜き」となるとお祝いの対象になり、「千人供養」なる祝宴が盛大に開かれたそうです。金・銀・木でできた巨根を飾り、前に女陰形の大朱盃を供えて参列者には大根・山芋で作られた男根女陰を出す。で、僧尼による読経があった後に無礼講となり、性器・性交が描かれた酒盃・玩具が参列者には引き出物として贈られたとか。義理堅い人になると、筆下ろし・水揚げ(要は初体験)相手を上座に据えて労をねぎらったりしたそうです。…何というか、素朴ですが現代とはだいぶ感覚が違う話ですね。
また、近親相姦のタブーについても現代とは感覚が違ったようです。平安期には六月と十二月の晦日、親王や百官を朱雀門に集め半年の罪を祓う儀式があった。その際の祝詞にある罪状は、性愛関連では
といったものがありました。三番目・四番目は妻と連れ子、あるいは妻とその母と関係するものでいわゆる「親子丼」の事だそうです。獣姦もタブーなようですね。一方で兄妹婚はここでは罪として挙げられていなません(以下、姉弟もこれに準ずる)。そういや在原業平や小野篁には妹に恋慕したという伝説が残されていますが、妹との関係自体は罪や穢れとはみなされなかった事なんでしょうか?伝承を見る限りではスキャンダルではあったっぽいですが。あと、同母兄妹は古来よりタブーでしたけど。
関連記事:
「昔、オタクありけり ~伊勢物語 HENTAI side~」
「平安前期シスコン伝記 小野篁、妹を愛す -『篁物語』 ~いもうと~」
「平安前期シス魂伝奇 小野篁、妹を哀す -『篁物語』アフター ~キモウト~」
更に、ここで罪として挙げられている事例も実際には少なからず見られたといいます。花山天皇がある母娘の双方に子を生ませ一条天皇から顰蹙を買った事は比較的知られています。盛岡周辺では婿と姑が通じる事を「ヒエマキ」、舅と嫁の姦淫を「アワマキ」、父と娘の姦通は「イモノコ」と呼ばれていたようです。
性愛関連については、同じ日本でも昔と今とではだいぶ感覚の違う部分があったのでしょうね。
【参考文献】
夜這いの性愛論 赤松啓介 明石書店
夜這いの民俗学 赤松啓介 明石書店
民俗民芸叢書18婚姻の民俗学 大間知篤三著 岩崎美術社
関連記事:
「貴人への性教育について」
「殿様の 家名断絶 防ぐため 夜も御奉仕 ああメイドさん~御殿女中裏マニュアル『秘事作法』~」
「「偉大なるダメ人間シリーズその7 本居宣長」補足再び」
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「西欧中世における恋愛、性の諸相」(http://kyoto.cool.ne.jp/rekiken/data/2005/051209.html)
今回に登場した様々ん人物や似たような逸話に興味のある方は、社会評論社『ダメ人間の日本史』『ダメ人間の世界史』を御参照下さいませ。
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民俗学者・赤松啓介氏によれば高度成長期までの民間における性的風習は現在からは大きく異なっていたらしく、地域によっては共同使用していた風呂で年頃の少年が年長の女性から性的な戯れを受けたり他の村の夫人たちに茶の湯・立花・書道の手習いの名目で通い結婚生活の実践訓練を受けたりといった具合だったとか。なもんで、地域によって違いはあるものの決して性的な相手が固定されているわけではなかった所も珍しくはなかったそうで。そんな地域では、男は「百人斬り」、女は「百人抜き」が基準とされていたとか。…現在では考えにくい話ですね。で、「千人斬り」や「千人抜き」となるとお祝いの対象になり、「千人供養」なる祝宴が盛大に開かれたそうです。金・銀・木でできた巨根を飾り、前に女陰形の大朱盃を供えて参列者には大根・山芋で作られた男根女陰を出す。で、僧尼による読経があった後に無礼講となり、性器・性交が描かれた酒盃・玩具が参列者には引き出物として贈られたとか。義理堅い人になると、筆下ろし・水揚げ(要は初体験)相手を上座に据えて労をねぎらったりしたそうです。…何というか、素朴ですが現代とはだいぶ感覚が違う話ですね。
また、近親相姦のタブーについても現代とは感覚が違ったようです。平安期には六月と十二月の晦日、親王や百官を朱雀門に集め半年の罪を祓う儀式があった。その際の祝詞にある罪状は、性愛関連では
己が母犯せる罪、己が子犯せる罪、母と子と犯せる罪、子と母と犯せる罪、畜犯せる罪
といったものがありました。三番目・四番目は妻と連れ子、あるいは妻とその母と関係するものでいわゆる「親子丼」の事だそうです。獣姦もタブーなようですね。一方で兄妹婚はここでは罪として挙げられていなません(以下、姉弟もこれに準ずる)。そういや在原業平や小野篁には妹に恋慕したという伝説が残されていますが、妹との関係自体は罪や穢れとはみなされなかった事なんでしょうか?伝承を見る限りではスキャンダルではあったっぽいですが。あと、同母兄妹は古来よりタブーでしたけど。
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「平安前期シスコン伝記 小野篁、妹を愛す -『篁物語』 ~いもうと~」
「平安前期シス魂伝奇 小野篁、妹を哀す -『篁物語』アフター ~キモウト~」
更に、ここで罪として挙げられている事例も実際には少なからず見られたといいます。花山天皇がある母娘の双方に子を生ませ一条天皇から顰蹙を買った事は比較的知られています。盛岡周辺では婿と姑が通じる事を「ヒエマキ」、舅と嫁の姦淫を「アワマキ」、父と娘の姦通は「イモノコ」と呼ばれていたようです。
性愛関連については、同じ日本でも昔と今とではだいぶ感覚の違う部分があったのでしょうね。
【参考文献】
夜這いの性愛論 赤松啓介 明石書店
夜這いの民俗学 赤松啓介 明石書店
民俗民芸叢書18婚姻の民俗学 大間知篤三著 岩崎美術社
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「貴人への性教育について」
「殿様の 家名断絶 防ぐため 夜も御奉仕 ああメイドさん~御殿女中裏マニュアル『秘事作法』~」
「「偉大なるダメ人間シリーズその7 本居宣長」補足再び」
歴史研究会・とらっしゅばすけっと関連発表:
「西欧中世における恋愛、性の諸相」(http://kyoto.cool.ne.jp/rekiken/data/2005/051209.html)
今回に登場した様々ん人物や似たような逸話に興味のある方は、社会評論社『ダメ人間の日本史』『ダメ人間の世界史』を御参照下さいませ。
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by trushbasket
| 2013-11-04 01:17
| NF








