レトロゲーム紹介 第24回『北斗の拳 世紀末救世主伝説』
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この作品では、『北斗の拳』における物語開幕からクライマックスである宿敵ラオウとの決戦までを主人公ケンシロウを操り(場面によって例外あり)追体験するのが主なゲーム内容となっています。名場面もアニメと同じ声優さんによってしっかり再現(なお、人気キャラ・レイを演じた塩沢兼人さんの遺作でもあるとか)。そして、チンピラやボスとの戦闘をプレイヤーが操作する形になります。
この作品の分類はアクションゲームなのですが、実のところ、この作品の魅力は本題となっているアクションよりも別なところにあります。スタッフが原作への半端ない愛情を込めて作っているのか、ファンには堪らないシステムやネタの数々。例えば、特定の瞬間に攻撃を当て出てくるコマンドを上手く入力すると敵が様々な断末魔を挙げて倒れる「あべしシステム」などが一例。原作でチンピラが珍妙な断末魔を挙げるのが作品人気を支える要素となっていたのを取り込んだものと言えるでしょう。
これらの魅力の中で特に見逃せないのが、クリア後にプレイ可能になるおまけモードの数々。対戦モードは原作で因縁があるキャラ同士の場合、特別な台詞が用意されていたりしますし、次々に雑魚キャラを倒し続けその数を競う「ザ・あべし」なんてのもあります。圧巻は各場面の台詞を作中に登場するあらゆる任意の台詞に変更できる「世紀末シアター」。シリアスな名場面だった筈が爆笑必至なものになったりするパロディムービー作成機能といえます。一時は動画サイトにこれを利用したMAD動画が多く投稿されていたりしましたので、御存知の方も多いかと思います。
ゲームとして万人受けするわけではないかもしれませんが、『北斗の拳』ファンにとっては色々な意味で楽しめる外せない一品。なるほど、『北斗の拳』ゲームの中で最高傑作と呼ばれる事があるのもよくわかります。
そうそう、聞くところによると、発売当初には抽選でジャギ様(ケンシロウを憎悪し復讐に燃える義兄。その堂々たる小悪党ぶりが一部で熱い人気)の胸像フィギュアが当たるキャンペーンなんてのもあったそうですね。その辺りのセンスからして、実にファンの勘所を掴んでいるといえます。
※2014/2/10 紹介部分で情報が不足している部分を加筆。
関連サイト:
「北斗西斗」(http://www.geocities.jp/hokuaniken/index.html)より
「北斗の拳 世紀末救世主伝説」(http://www.geocities.jp/hokuaniken/sakuhin/game/other/PS.html)
「ニコニコ大百科」(http://dic.nicovideo.jp/)より
「北斗の拳 世紀末救世主伝説」
(http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%8C%97%E6%96%97%E3%81%AE%E6%8B%B3%20%E4%B8%96%E7%B4%80%E6%9C%AB%E6%95%91%E4%B8%96%E4%B8%BB%E4%BC%9D%E8%AA%AC)
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