「四十八」という喩えの言われ~都道府県に一つ足して…ではなく大陸由来?~
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関連サイト:
「NHK NEWSWEB」(http://www3.nhk.or.jp/news/index.html)より
「AKB総選挙 トラブルなく終了」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140607/k10015053221000.html)
さて彼女たちの名称にも用いられている「四十八」という数字、数多くのものをまとめて言う際に用いられる事が多々あるようです。相撲の技や交接の体位を表す「四十八手」、あらゆる種類の鷹あるいは様々な役がそろっている「四十八鷹」など。
あと見た限りでは、仏教関連の言葉で用いられる事が多い印象です。阿弥陀如来が法蔵菩薩の時に人々を救うべく立てた誓願である「四十八願」、『梵網経』にある戒律の中で比較的軽い罪を戒めた戒律である「四十八軽戒」、法隆寺から皇室に謙譲された小金銅仏像群の「四十八体仏」など。
これらの表現は「言葉のあや」を含んでおり、そのまま数字の四十八を表すとは限らないのは言うまでもありません。例えば四十八体仏は59体あるそうですし、相撲の「四十八手」は時代によって変動がありましたが現在は82に定められているとか。交接時の「四十八手」の方は、鎌倉期の『衛生秘要抄』によれば五十余りとされています。
余談ながら、この「四十八」という数字は期せずして都道府県に一つ足した数字になりますね。そういえば少し前に都道府県ごとのシナリオに主人公シナリオを足して「四十八」とした『四八(仮)』というホラーゲームがありました。あれも、タイトルに「数多くの話が含まれている」というニュアンスが込められていたものでしょうか。
さてこの「四十八」という数の由来ですが、主な説は二つあるとか。一つは中国の易学に由来するもので、用策四十八に象るという言葉に因んだという説。もう一つが、一年に四季があり一つの季節に十二候があるため一年当たり四十八候という事からという説だそうです。いずれにせよ、大陸由来という事なんですね。
【参考文献】
大辞泉 小学館
世界大百科事典 平凡社
大相撲こてんごてん 半藤一利 文春文庫
「相撲 四季通販」(http://www.e-shiki.jp/page.sumo.htm)より
「相撲技(決り手)一覧」(http://www.e-shiki.jp/page.sumo.kimarite.htm)
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「四天王の五人目や面汚しを生まないための言葉の使い方 ~強者を数えるための名数について~」
「南朝五忠臣」
関連サイト:
「名ブロガーいずくんぞ種あらんや!」(http://plaza.rakuten.co.jp/hidetaka1220/)より
「「48」という数字が持っている伝統的な意味」(http://plaza.rakuten.co.jp/hidetaka1220/diary/200912240002/)
こちらのブログで興味深い説を紹介されています。いろは四十七文字に「ん」を足したものである、約数が多く使いやすいから、などが考えられるのだそうです。