2016年 01月 06日
<読書案内>今東光『毒舌 身の上相談』
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有名人による悩み相談コーナーというのは、今でも人気があるようですね。昭和の時代も、それは同様のようでした。という訳で、今回取り上げるのは今東光『毒舌 身の上相談』(集英社文庫)。第六次『新思潮』に参加して作家デビューしたかと思えば出家して比叡山で修行し中尊寺貫主などを歴任。参議院議員を務めたり文壇に復帰し直木賞を取ったりと波乱万丈な人生を送った今東光。そんな彼が晩年に週刊プレイボーイ誌上で「極道辻説法」コーナーで読者の悩み相談に答えたものをまとめたのが本書です。
正直、万人向けといえるかどうかは疑問の余地なきにしもあらず。なにしろ奔放な毒舌っぷりですから、当時から反発する向きもあった位ですし。また、時代の制約もあり今日からすれば不適切な考え方や表現もあるでしょう。それでも、個人的には惹かれる一冊です。残念ながら納得できなかったり同意しかねる答えもある反面、一喝によって苦悩の袋小路から救出されたような心持になる助言もちらほら。該博な知識や深い人生経験に裏打ちされたと思しき回答、人間の弱さ・愚かさ・不完全さへの寛容さやそうした弱点・欠点をも愛する懐の深さ、「世の中、そして人間は捨てたもんじゃない」というメッセージが伺える答えも散見されました。
人を選ぶ一品ではあるかもしれません。それでも、魅力ある一冊だとも思います。
ただし、盲信は禁物。本書でも、今東光はこう言ってますからね。
【参考文献】
今東光『毒舌 身の上相談』集英社文庫
正直、万人向けといえるかどうかは疑問の余地なきにしもあらず。なにしろ奔放な毒舌っぷりですから、当時から反発する向きもあった位ですし。また、時代の制約もあり今日からすれば不適切な考え方や表現もあるでしょう。それでも、個人的には惹かれる一冊です。残念ながら納得できなかったり同意しかねる答えもある反面、一喝によって苦悩の袋小路から救出されたような心持になる助言もちらほら。該博な知識や深い人生経験に裏打ちされたと思しき回答、人間の弱さ・愚かさ・不完全さへの寛容さやそうした弱点・欠点をも愛する懐の深さ、「世の中、そして人間は捨てたもんじゃない」というメッセージが伺える答えも散見されました。
人を選ぶ一品ではあるかもしれません。それでも、魅力ある一冊だとも思います。
ただし、盲信は禁物。本書でも、今東光はこう言ってますからね。
本を読んでいても常に自主的に物を考えるんでないと逆効果になるんだ。本読んで、その本に負けて、その著者の考えに捉われたらもうおしまいだよ。いつでも"自分"というものがこれを読んで「オレはこの説に反対である」という意識忘れたらダメだ。
(今東光『毒舌 身の上相談』集英社文庫 156-157頁)
【参考文献】
今東光『毒舌 身の上相談』集英社文庫
by trushbasket
| 2016-01-06 19:43
| NF








