2017年 01月 25日
歴代横綱は、昇進時点で何回優勝していた?~1回で昇進したケースは意外にも多い~
|
御存じの通り、大相撲一月場所は、大関・稀勢の里が悲願の初優勝を遂げる形で幕を閉じました。これを受けて、稀勢の里は横綱昇進を遂げたそうで。まずは、めでたい事です。
関連サイト:
「NHK NEWS WEB」(http://www3.nhk.or.jp/news/?utm_int=all_header_logo_news)より
「大相撲 72代横綱 稀勢の里が誕生 日本相撲協会理事会で決定」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170125/k10010852011000.html)
以前の鶴竜と同様、2場所連続優勝による昇進ではありません。それでも、
2016年 9月 10勝5敗 11月 12勝3敗(準優勝) 2017年1月 14勝1敗(優勝)
どうやら、鶴竜の件も踏まえて考えると、長らく「2場所連続優勝」に厳密に拘っていたのを改めるとみてよいでしょう。代わって、昭和の
・大関として直近二場所の成績が25勝以上である事
・直前場所の成績は12勝以上
という条件に
・過去に優勝経験あり(直近二場所含む)
を付け加えた形に移り変わりつつあるようです。大関昇進条件ほどではありませんが、横綱昇進条件も大概揺れ動くものらしいですね。
厳しい昇進条件の時代に、好成績を残しながらも昇進できなかった名大関や昇進に苦労した人々が気の毒な気はします。まあ、それでも、運にも左右される「連覇」に拘り過ぎないように条件を今からでも見直す、というのは悪くないのかもしれません。
さて、稀勢の里は初優勝と同時に横綱昇進を果たしたわけですが、彼と同様に優勝1回で、中でも初優勝を手土産に綱を張った力士はどのくらいいるものなのでしょうか。という訳で、優勝制度確立後に横綱となった力士たちが昇進時点で何回優勝していたかを見ていきます(大阪横綱は除外)。なお、情報源はWikipediaなので、信憑性については話半分でお願いいたします。
※は2017年1月場所終了時点で現役であることを、〇は横綱昇進時点で優勝回数が1回である力士、●はそのうち初優勝直後に昇進を果たした力士、△は優勝無しで横綱昇進した力士を表しています。
関連サイト:
「メインウェーブ」(http://www.main-wave.com/index.html)より
「大錦卯一郎」(http://www.main-wave.com/oonisiki-uitirou.html)
大錦卯一郎の横綱勝率はここを参照して計算しています。
22代 太刀山 昇進時2回 通算9回
23代 大木戸 大阪横綱のため除外
24代 鳳 昇進時2回 通算2回
25代 ●西ノ海(二代目) 昇進時1回 通算1回 横綱勝率.706(ただし半分以上を休場している)
26代 ●大錦卯一郎 昇進時1回 通算5回 横綱勝率.891
27代 栃木山 昇進時2回 通算9回
28代 大錦大五郎 大阪横綱のため除外
29代 宮城山福松 大阪横綱(のちに東京に合流)のため除外
30代 △西ノ海(三代目) 昇進時0回 通算1回 横綱勝率.721(ただし半分以上を休場している)
31代 常ノ花 昇進時2回 通算10回
32代 玉錦 昇進時5回 通算9回
33代 ○武蔵山 昇進時1回 通算1回 横綱勝率.500
34代 男女ノ川 昇進時2回 通算2回
35代 双葉山 昇進時3回 通算12回
36代 ●羽黒山 昇進時1回 通算7回 横綱勝率.788
37代 ○安芸ノ海 昇進時1回 通算1回 横綱勝率.667
38代 △照国 昇進時0回 通算2回 横綱勝率.728
39代 ○前田山 昇進時1回 通算1回 横綱勝率.471
40代 ○東富士 昇進時1回 通算6回 横綱勝率.699
以降は、横綱審議委員会成立後の横綱です。
41代 千代の山 昇進時3回 通算6回
42代 ●鏡里 昇進時1回 通算4回 横綱勝率.693
43代 ●吉葉山 昇進時1回 通算1回 横綱勝率.619
44代 栃錦 昇進時4回 通算10回
45代 若乃花(初代) 昇進時2回 通算10回
46代 朝潮 昇進時4回 通算5回
47代 ○柏戸 昇進時1回 通算5回 横綱勝率.735
48代 大鵬 昇進時3回 通算32回
49代 栃ノ海 昇進時2回 通算3回
50代 佐田の山 昇進時3回 通算6回
51代 玉の海 昇進時2回 通算6回
52代 北の富士 昇進時3回 通算10回
53代 琴櫻 昇進時4回 通算5回
54代 輪島 昇進時2回 通算14回
55代 北の湖 昇進時2回 通算24回
56代 ○若乃花(二代目) 昇進時1回 通算4回 横綱勝率.751
57代 ○三重ノ海 昇進時1回 通算3回 横綱勝率.705
58代 千代の富士 昇進時2回 通算31回
59代 隆の里 昇進時2回 通算4回
60代 △双羽黒 昇進時0回 通算0回 横綱勝率.692
61代 北勝海 昇進時2回 通算8回
62代 ○大乃国 昇進時1回 通算2回 横綱勝率.662
以後、しばらくは連続優勝による昇進が続きます。
63代 旭富士 昇進時3回 通算4回
64代 曙 昇進時3回 通算11回
65代 貴乃花 昇進時7回 通算22回
66代 若乃花(三代目) 昇進時5回 通算5回
67代 武蔵丸 昇進時5回 通算12回
68代 朝青龍 昇進時2回 通算25回
69代 ※白鵬 昇進時3回 現時点で通算37回
70代 ※日馬富士 昇進時4回 現時点で通算8回
71代 ※●鶴竜 昇進時1回 現時点で通算3回 現時点で横綱勝率.701
上記を見ると、
0回 3人
西ノ海(三代目)、照国、双羽黒
1回 14人
西ノ海(二代目)、大錦卯一郎、武蔵山、羽黒山、安芸ノ海、前田山、東富士、鏡里、吉葉山、柏戸、若乃花(二代目)、三重ノ海、大乃国、鶴竜
うち、初優勝直後に昇進したのは西ノ海(二代目)、大錦卯一郎、羽黒山、鏡里、吉葉山、鶴竜の6人
2回 13人
栃木山、常ノ花、男女ノ川、太刀山、若乃花(初代)、栃ノ海、玉の海、輪島、北の湖、千代の富士、隆の里、北勝海、朝青龍
3回 8人
双葉山、千代の山、大鵬、佐田の山、北の富士、旭富士、曙、白鵬
4回 4人
栃錦、朝潮、琴櫻、日馬富士
5回 3人
玉錦、若乃花(三代目)、武蔵丸
7回 1人
貴乃花
という内訳になります。以外にも、稀勢の里同様に優勝1回で昇進した横綱は、最多数派を占めていました。2回と僅差ではありましたが。また、貴乃花が昇進にあたり苦労したのがはっきりわかるデータでもあります。なお、玉錦も年2場所時代だったのを考慮するとこちらも大変待たされた口です。
さて、優勝1回で昇進した横綱たちの中には、西ノ海(二代目)・武蔵山・安芸ノ海・前田山・吉葉山・大乃国と昇進後に苦労した人々も目立ちます。また、優勝回数を二けたに乗せた人はいません。
しかし、だからといって優勝1回で昇進した横綱がみな弱小という訳でもありません。大錦や羽黒山は一時代を築いた存在と称して差し支えなく、横綱勝率もそれにふさわしい数値をたたき出しています。優勝回数が伸びなかったのは、年2場所時代の影響も大きいと言えましょう。柏戸もけがに悩まされ優勝回数は少ないとはいえ、大鵬のライバルとして存在感を示した傑物なのを示すような横綱勝率です。三重ノ海も在位期間は短いとはいえ鮮烈な印象を残した横綱で、やはり勝率は高め。若乃花(二代目)は優勝回数も今一つ伸びず、北の湖・輪島の影に隠れた印象を持たれがちです。しかし勝率を見ると、かなり安定した実力を有する強豪であった事が伺えます。東富士・鏡里も横綱として中級以上の実績は残したと言えそうです。鶴竜も、勝率に関しては現時点では必ずしも悪くはなさそう。
このたび、彼らの仲間入りをすることになった稀勢の里。彼が横綱として残す実績が立派である事を祈りたいものです。
by trushbasket
| 2017-01-25 19:59
| NF








