2017年 04月 26日
<読書案内>亀田俊和『征夷大将軍・護良親王』
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久しぶりの読書案内。今回は、亀田俊和先生の新著『征夷大将軍・護良親王』(戎光祥出版)について。護良といえば、鎌倉政権打倒に大きな功績を挙げながらも、その後は不遇をかこち非業の死を遂げた悲運の皇子。そんな彼の生涯に焦点を当て、南北朝初期を分かりやすく解説した一冊です。
分量は手ごろで、わかりやすくまとまっています。無論、最新の研究動向も反映されていますから、その意味でもお勧め。護良が討幕を志すようになった背景、尊氏と敵対するようになったのはなぜかについても。特に興味深かったのは、後醍醐が、少なくとも思考レベルでは意外に「常識人」の側面を持っていたらしいという話でした。正中の変に関する新たな説に関しても触れられており、少なくとも「まず倒幕ありき」という後醍醐観は再検討を要するようです。
亀田先生の他の南北朝関連著作、特に護良と因縁の深い直義の伝記も併せて読むとより面白いかもしれません。
なお、護良だけでなく、護良の子・興良親王の生涯についても扱っています。護良父子が後醍醐およびその皇統にどんな思いを抱いて生きていたのか、という事にも思いを致すきっかけになりました。
by trushbasket
| 2017-04-26 20:57
| NF








