2018年 01月 13日
童貞偉人・明恵はなぜモテた?~自己肯定感、相手への尊崇に似た尊重~
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どうも、松原左京です。
我々は長らく、
人の才や器は人体の一局所の特殊な摩擦経験の有無によって決まるものではない
独りで生きて何が悪い
という事を声を大にして申し上げてきました。そうした価値観からすれば、「モテる」「モテない」というのは、余りこだわる必要のない尺度と言えます。とはいえ、「モテたい」「好かれたい」という欲求もまた自然なものだとは思います。今回は、童貞偉人関連の話題から、そうした方面に役立つかもしれない話題を拾ってみようかと思います。という訳で、今回のお題は鎌倉時代の傑僧・明恵。
明恵に関する詳細は、書物であたっていただければ幸いです。むろん、『童貞の世界史』でも触れています。ここで重要なのは、彼が「一生不犯、つまり童貞だった」(澁澤龍彦『ドラコニア綺譚集』河出書房新社)という事、そして「いろんな女から惚れられる」(澁澤龍彦『私の戦後追想』河出書房新社より)人だった事。彼のどんな点が、多くの女性たちを魅了したのでしょうか。
実のところ、身も蓋もない事を申し上げると、非常に分かりやすい理由が一つあります。それは、明恵が「たいへんな美男子」(澁澤龍彦『私の戦後追想』河出書房新社より)だったから。間違いなく、それは非常に大きな要素だったと思われます。「※ただしイケメンに限る」というフレーズが頭に浮かびます。
とはいえ。それで話を終えてしまうのは、何だか癪です。それに一説によれば、世の男性衆が気にするほどには、女性はイケメンかどうかにこだわらない、とも聞きます。では、イケメンである他に、明恵が女性たちを魅了した要素はあるのか。澁澤龍彦によれば、
とはいえ。それで話を終えてしまうのは、何だか癪です。それに一説によれば、世の男性衆が気にするほどには、女性はイケメンかどうかにこだわらない、とも聞きます。では、イケメンである他に、明恵が女性たちを魅了した要素はあるのか。澁澤龍彦によれば、
明恵の魅力の第一は、この一生不犯の蓄積されたエネルギーで、おのれが目にする地上のすべてを浄化してしまう、ということだったと思われる。(澁澤龍彦『ドラコニア綺譚集』河出書房新社)
とのこと。そうした雰囲気をまとうに至った秘訣は何なのか。
澁澤は言います。彼が人々を惹きつけた要因は上述した美貌に加え、無垢な信仰心。そして一生不犯である事が「彼の信念を支えている」(同書)のではないか、と。現代風に解釈しなおせば。余計な邪念がなく、更に確固たる自信・自己肯定が出来ている。こう、言い換えられるかもしれません。確かに、それは魅力的でしょうね。
更に。澁澤は以下のようにも述べています。
更に。澁澤は以下のようにも述べています。
明恵上人はつねに、この世のあらゆる女人の上に、弁天さまによって遣わされた乙護童子のまぼろしを重ね合わせていたのではなかったろうか(同書)
要するに。全ての女性は神仏の使いが化身したものである、そう明恵は見ていたという事ですね。すなわち、相手への尊崇にも似た尊重と敬意。それも、相手を魅了する要因になっていたであろう事は想像に難くありません。
これを私たちが真似るのは、流石に厳しいかとも思います。何しろ、相手は歴史に名を刻む傑僧。かほどにモテたにもかかわらず堅固な信仰心で不犯を貫き通した鉄の意志の持ち主ですから。しかしながら、上で述べたような点を頭の片隅において、参考にできる範囲は参考にしつつ日々を過ごしたならば。あるいは何かが違ってくるのかもしれませんね。
参考文献:
澁澤龍彦『私の戦後追想』河出書房新社
澁澤龍彦『ドラコニア綺譚集』河出書房新社
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by trushbasket
| 2018-01-13 12:43
| 松原左京









