<読書案内>うめだふじお『学研まんが人物日本史 楠木正成』~導入部だけ、空海ブームにあやかってみました~
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2018年 03月 07日
映画『空海ーKU-KAIー美しき王妃の謎』が好評上映中だからなのか、真言宗開祖・空海に関する特集が時に僕の耳に入ってきます。その中で興味深かったのは、空海が活躍できた背景としての資金源についての話。その卓越した技術を用いた水銀採掘によって資金を得ていたのでは、という説を複数の番組で目にした覚えがあります。平安前期については恥ずかしながら詳しくないので、この説の真偽は存じませんが興味深い話ではありました。 さて、子供の頃になりますが。「寺院や貴族が水銀を重宝するため、水銀利権が資金源に」という話について、別の時代を題材にした歴史漫画で目にした覚えがあります。それが、今回ご紹介するうめだふじお『学研まんが人物日本史 楠木正成』(学研)。・・・空海の話を期待した方、すみません。 本作は、かつて学研が出していた『学研まんが人物日本史』シリーズの一部。読んで字の如く、日本史で活躍した人物の伝記を漫画にしたものです。一部は、kindleで出ていますから興味のある方は探してみるのも一興かと。 この『楠木正成』は、かつて大河ドラマで『太平記』が放送されるのに合わせて出版されたようです。残念ながら、kindle化されていないようなので、古書を入手するより他なさそうですね。 内容は、『太平記』を基本にしてまとめた(ちょっとだけ『梅松論』もあり)、伝統的・基本的な「楠木正成の英雄譚」。ただし、近代歴史学の説もある程度取り入れているようで、冒頭に触れた「水銀利権」もその一つ。本書でもあるように、楠木氏と観心寺(真言宗寺院)は密接な関係がありましたから、空海にも正成にも水銀鉱脈にまつわる話があるのは偶然ではないのかも。 とはいえ、楠木氏については依然として謎が多いので、本作の内容も「そういう話もある」程度に捉えておいた方が良いかもしれません。 さて、本作の興味深い特徴はといいますと。正成を始めとする、楠木一党が河内弁を使っている事でしょうね。これ一つで、「教科書的な英雄・忠臣」っぽい内容の正成物語ながらも、正成に身近さを覚え、血の通った人間らしさを感じさせています。内容はしっかり「悲劇の英雄」してますが、どこか登場人物たちに親しみやすさ、可笑しさを感じさせる本作。入手困難なのがネックですが、楠木正成に興味のある方には入門書として勧められるのではないかと思います。 関連サイト: まあ、僕があれこれ申し上げるよりこちらのサイトを御参照いただいた方が良いかもしれません。
by trushbasket
| 2018-03-07 19:23
| NF
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