どうも、松原左京です。
以前の事になりますが、「動物としてのヒト」という観点から、野生動物の世界でも生涯童貞や無性愛は珍しくない事について触れました。
関連記事:
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「動物としての人間」という視点から見た無性愛~人間だけじゃないみたいです~
今回は、ヒトが飼育する動物に関して似たような話があったのでご紹介しようかと。
関連サイト:
「ニコニコニュース」(http://news.nicovideo.jp/?news_ref=watch_header_nw3349295)より
「一発2億4000万円! オトコのお仕事「種牡馬」とは? 99%が童貞の「超格差社会」を勝ち抜いたエリート馬たちの世界(前編)」(http://news.nicovideo.jp/watch/nw3349295)
上記記事は前後編に分かれているそうですが、とりあえず前編だけ。この記事を見る限りでは、競走馬の世界も大変です。何でも、年間に生まれる牡馬は3600頭ほどで、そのうち種牡馬になれるのはわずか30頭程度なんだそうで。99%以上が生涯童貞となる計算になる、と記事は述べています。
参考までに。上記記事によれば、人間の場合、2013年調査においては60代で童貞の男性は0.5%なんだそうで。こちらもこちらで凄い数値です。調査方法など詳細が気になりますが。とはいえ、人間も人間で時代に左右される面は大きい事は以前に申し上げた通り。と言いますか、人類史上でもこの数値がむしろ例外的なんじゃないかと個人的には思います。
関連記事:
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話を戻しますと。馬の交配には、競走馬としての血統だけでなく、そのオス個体の性欲も重要な要素だそうです。確かに、効率よく子孫を残すためには外せないポイントですよね。
それにしても、記事中の言葉を借りると「勝てば種付け、負ければ食肉行き」。競走馬というのは実にシビアです。
余談ながら。佐藤愛子の著作に、興味引かれる話がありました。こうした競走馬を交尾させる際、相手となる牝馬が確実に発情している必要があります。そのため、実際に交尾させる前に、別の牡馬を近づけて牝馬が奮い立つかどうかを確認するのだとか。で、確認に使われた牡馬はといえば、あわれお預けを食らう羽目になるそうです。で、そうした牡馬も生涯童貞で終わる事が多々あるという事です。まあ、運が良い個体は時に別の牝馬と交尾させてもらえる事例がなきにしもあらずだそうですが。中々にハードな話ですね。こうした牡馬が、外から見る限りではそれによる欲求不満に陥った様子はないらしいのが救いです。…実際のところは、馬自身のみぞ知る、ではありましょうが。
とりあえず、ここでは。野生動物だけでなく、人間の手で飼育・繁殖させられる動物の世界でも「生涯童貞」がむしろ圧倒的多数の世界がある。この一点を確認しておこうかと思います。野生動物であろうが、飼育動物であろうが、「動物の本能という観点からは、生涯童貞はおかしい」とはやはり言い難いようです。
参考文献:
佐藤愛子『犬たちへの詫び状』PHP
※2018/3/16 一部加筆。