2018年 09月 23日
細川政元が修めた「飯綱の法」、生涯童貞は必須でない?~始祖・伊藤忠綱とその一族~
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どうも、松原左京です。室町時代の武将・細川政元が魔法習得を志し、女色を遠ざけた。この話は有名ですし、『童貞の世界史』でもこのブログでも取り上げたかと思います。
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ただし、同じく「飯綱の法」を修行した戦国の人物でも、別に童貞では無かったらしき摂関家の人もいたこともいつぞやお話したかと。
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どうやら「魔法使い」になるのに「生涯童貞」は必ずしも必須では無いのかも。そういった可能性を伺わせる話でした。『童貞の世界史』中のコラムでも、別の事例から同様の可能性を指摘はしましたが。
そこで今回、飯綱の法の始祖を見る事で、この点についてもう少し掘り下げてみたいと思います。今回も、例によって幸田露伴『魔法修行者』を主に参照いたします。
飯綱の法の始祖とされているのは伊藤忠綱で、後堀河天皇時代の事といいますから鎌倉前期のお話になります。信州飯綱山に籠もって穀食を絶ち、祈願をこらしたところ神秘の力を手に入れ足利義持時代まで生きたとされています。何でも、山頂には食用にたえる特殊な土があったため、修行中はそれで命を繋いだのではないかと推測されているとか。その土は「天狗の麦飯」とか「餓鬼の麦飯」とも呼ばれ、太古の微生物の残骸に由来するものだそうです。生命を繋ぐことはあるいはできるのかもしれませんが、相当に過酷な修行には違いありません。
そうした過酷な修行を経て魔法の力を得たらしき忠綱。しかし、少なくとも生涯童貞ではなかったようです。というのは、息子・盛綱も同様な修行をして魔力を手に入れ、以降は子孫に術が伝授されたとされているためです。無論そうはいっても、修行中は性愛も含めた禁欲的な生活を要したでしょうけど。
少なくとも、生涯の一時期に生殖活動を行ない後継者を残す事は、魔術を手に入れ維持するのに差し支えない。そうみなされていたと見るのはそう見当外れでもなさそうです。
参考文献:
「青空文庫」(https://www.aozora.gr.jp/)より
「幸田露伴 魔法修行者」(https://www.aozora.gr.jp/cards/000051/files/1437_28794.html)
「中谷宇吉郎 露伴先生と神仙道」(https://www.aozora.gr.jp/cards/001569/files/57293_62033.html)
『新修百科辞典』三省堂
by trushbasket
| 2018-09-23 18:46
| 松原左京









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