2018年 11月 25日
一休宗純の自賛漢詩を鑑賞する~東西南北めったうち?~
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足利中期の禅僧・一休宗純が、後世に「頓知話」の主人公とされた事。これは、アニメ『一休さん』を通じて御存じの方も多いかと思います。一方、史実の一休宗純が破天荒な禅僧であった事も、アニメ『オトナの一休さん』で題材にされており徐々に知られるようになっているようで。
関連サイト:
「NHKオンライン」(http://www4.nhk.or.jp/)より
「オトナの一休さん」(http://www4.nhk.or.jp/P4039/)
そんな一休は、禅僧の御多分に漏れず漢詩文学に長じていました。今回取り上げるのは、『狂雲集』に収載された、自賛漢詩三首のうちの一つ。『オトナの一休さん』でも作中歌の元ネタになったようですし、一休ゆかりの大徳寺真珠庵でも、伊野孝行氏(『オトナの一休さん』作画担当)が屏風絵で描いた一作。
関連サイト:
「nippon.com」(https://www.nippon.com/ja/index.html)より
「伊野孝行『オトナの一休さん』:大徳寺真珠庵「襖絵プロジェクト」絵師紹介(6)」(https://www.nippon.com/ja/guide-to-japan/gu012007/)
問題の漢詩は、下記の通り。
風狂狂客起狂風
来往婬坊酒肆中
具眼衲僧誰一拶
画南画北画西東
(『群書類従 一二下』八木書店 551頁)
<読み下し>
風狂の狂客、狂風を起す、
来往す、婬坊、酒肆の中、
具眼の衲僧、誰か一拶、
南を画し、北を画し、西東を画す。
(柳田聖山訳『一休宗純 狂雲集』中公クラシックス 70頁)
<超意訳>
常識外れな客人が、常識外れの風を巻き起こす。
行き来するのは、女郎屋や酒場の中だ。
眼力のあるらしき禅僧よ、誰でも問答を仕掛けてくるがよい。
東西南北をめったうちしても、空回りして我が正体はつかめんぞ。
平仄は、下記の通り。○が平声、●が仄声。△は両方可。◎は平声で韻脚。なお、平仄についてはこちらを参照ください。韻脚は「風、中、東」の「上平声一東」。
○○○●●○◎
○●○○●●◎
●●●○○●●
●○●●●○◎
語句の解説です。
・酒肆:酒屋のこと。「肆」とは店のことです。
・具眼:物事の本質を見抜く眼力があること。
・衲僧:「衲衣」を身につけた者。特に禅僧。「衲衣」とは人が捨てたぼろを縫って作った袈裟を刺します。ただし、実際には華美になり我が国では綾・錦など七幅の布を縫い合わせたものだったとか。
・拶:迫る事。「挨拶」とは、元来は禅宗で悟りの深さを知るため押し問答する事を意味していたとか。ちなみに「挨」は押すという意味があります。
・具眼:物事の本質を見抜く眼力があること。
・衲僧:「衲衣」を身につけた者。特に禅僧。「衲衣」とは人が捨てたぼろを縫って作った袈裟を刺します。ただし、実際には華美になり我が国では綾・錦など七幅の布を縫い合わせたものだったとか。
・拶:迫る事。「挨拶」とは、元来は禅宗で悟りの深さを知るため押し問答する事を意味していたとか。ちなみに「挨」は押すという意味があります。
詩の解釈は異説もありそうです。結句は、『オトナの一休さん』作中歌では「それぞれの方向に進むとみせかける」といったニュアンスで解釈していた気がします。
【参考文献】
『群書類従 一二下』八木書店
柳田聖山訳『一休宗純 狂雲集』中公クラシックス
『大辞泉』小学館
『群書類従 一二下』八木書店
柳田聖山訳『一休宗純 狂雲集』中公クラシックス
『大辞泉』小学館
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