<読書案内>『新九郎、奔る!』2巻~現在、好評発売中~
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2019年 04月 17日
以前もご紹介したゆうきまさみ先生の連載作品『新九郎、奔る!』、現在は単行本2巻が発売されましたね。伊勢宗瑞を主人公に、足利中期を描いた本作。2巻は、応仁の乱勃発から始まって戦乱初期の様子を描いています。山名宗全に先手を取られ、不利に追い込まれた細川勝元が挽回のためなりふり構わず様々な手をうち、それが戦乱を拡大させる結果に。そして勝元と手を結んで政局を生き延びようとしていた伊勢氏も、細川方として巻き込まれることになります。
関連サイト: この巻でも、足利中期を彩る様々な群像が個性の煌めきを見せてくれます。ままならぬ世の流れからか、屈折した心情と諦観を胸に秘めている様子の将軍・足利義政。大昔の大河ドラマ『太平記』における得宗・北条高時を思い出させるものがあります。高時のようにハイテンションじゃないですが。そして、義政の弟で次期将軍・足利義視は父・義教を思い出させる潔癖で激しい気性の持ち主。将軍家だけでなく、大名クラスも個性的です。畠山政長は、出番こそ少なめですが格好良い勇将ぶりでした。一見すると死亡フラグに見えるやりとりにも関わらず、不利な戦局に一息つかせる活躍を見せたのです。なるほど、「あの」畠山義就を相手に生涯掛けて戦い抜いただけあって、ただ者じゃない。それを実感させられる描写になっていました。そして、後半に登場した駿河の今川義忠。明るく愉快な為人と、強かさを併せ持った一癖有る魅力的な武人です。 主人公・新九郎が属する伊勢一門も、この戦乱の中で生き残りを懸けてそれぞれが模索し、それが一門に変化をもたらしていきます。兄、姉、母などが縁戚関係やら下交渉やら亡命やら。巻冒頭で元服した主人公は、その変化のわかりやすい一例と言えます。そして混乱に乗じて、「あの人」が帰ってきたり。巻末尾でもたらされた大きな「変化」と、それに伴うロングパスな伏線。内容も実に充実した巻だったと思います。 そうそう。本作の魅力として、小ネタの豊富さも挙げておかなくては。しっかりした時代考証を前提として、「それ足利時代にはないでしょ・・・」と突っ込まずにはいられないオーパーツとか、逆に古典教養ネタとかが、あちこちにちりばめているのです。クスリと笑ったり、元ネタに気付いてにやりとしたり。この辺りは、忍者を題材にしたギャグ漫画『落第忍者乱太郎』(尼子騒兵衛先生の作品)にも通じるものがあるかも。 足利時代に詳しい人も、詳しくない人も、もし興味があれば是非手にとっていただきたい一品だと思います。3巻が出るのが今から、楽しみです。
by trushbasket
| 2019-04-17 20:05
| NF
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