<音楽>『伝説巨神イデオン 総音楽集』(CD)
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たまには、音楽の話もしてみようかと。ジャンルとしては、アニメ音楽になります。
今年四十周年を迎えた伝説の名作アニメ『伝説巨神イデオン』。あえて申し上げるまでもないかもですが、『機動戦士ガンダム』等で知られる富野由悠季が原作者・総監督として世に問うた意欲作です。
まあ、本編はその凄絶な内容(「黒富野」作品の極致、と申し上げれば分かる方には分かるかと)から、一般受けするとは申し上げにくいですし、おいそれと他人に勧めにくいのは否めません。特にこうした御時世では。個人的には、「こんなところに沼が」という感覚が多少あるのですけれど。
しかしながら、関連音楽をご紹介する分には、一般向けにも憚りはないでしょう。テレビ版、劇場版とも名曲揃いですし。とは言え、iTunesやdミュージックなどデジタルで購入できるのは、僕が確認できる範囲ではテレビ版の『復活のイデオン』『コスモスに君と』のみのようです。という訳で、もっと多くのイデオン関連曲を、となるとCD『伝説巨神イデオン 総音楽集』になりそうな。CD4枚1セットで、お値段は5000円強(5028円だったかと)。
携わった人々だけ見ても、壮観です。作曲家すぎやまこういち、編曲者小六禮次郎の手になる魂震わせる旋律、作詞者井荻麟(富野由悠季)の独特な言語センス。たいらいさおの力強い歌唱力、戸田恵子・水原明子の響き渡るような美声。
そして内容も、とにかく多様。いかにもヒーローもの然とした主題歌あり、ささくれだった心を鎮めてくれるかのような静かで優しい歌あり、魂が高揚する戦闘曲あり、勇壮な中にも人間存在の悲哀が篭った曲あり、そして宗教的なまでに荘厳な『カンタータ・オルビス』なんてのも(何しろ、歌詞がラテン語です)。
個人的には、『コスモスに君と』が一番中毒性が強い気が。あとは、『ふれてごらん』『弦がとぶ』『圧倒する力』でしょうか。ベタですけれど。
どうにもならないような大きな力の何かに、人類が、人生が振り回されている。生命の危険も日々実感せざるを得ない。その中で、人の業にも向き合わされる。その辺り、今の世の中、『伝説巨神イデオン』に通じるものがないとは言えぬかも。それだけに、心に響くものがある気がして、(曲目やどのCDからランダムですが)ヘビーローテーション気味に聴いているこの頃です。
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