〈言葉〉『雲収山嶽青』〜梅雨の季節に合わせて〜
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最近は、梅雨の時期だけに激しい雨が降ったり降らなかったり。蒸し暑さにも悩まされるようになりました。今回、例によって禅語の中から、この時期っぽく、そして気分がなんとなく晴れそうな言葉をご紹介しようかと存じます。お題は「雲収山嶽青」、『禅林群書類聚』にある言葉だそうで。
全文は、
日出乾坤輝 雲収山嶽青
なんだそうです。太陽が姿を表すことで天地が光で満ち、雲が隠れると青い山がよく見えるようになる。そんな意味合いに読めます。禅語としては、心の中の煩悩が払い退けられ、すっきりした心境を表す事もあるようです。
とりあえず、激しい雨とか湿気とかに悩まされがちなこの季節。文字面だけでも晴れやかな気分を、という事でご紹介しました。風雨は必要不可欠なものではありますが、時に悩みの種ですね。
【参考文献】
有馬頼底著『やさしくわかる茶席の禅語』世界文化社