2021年 11月 03日
「炉開」と「口切の茶事」~この時期が「茶人の正月」なんだそうです~
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なんだかんだ言っているうちに、今年も11月になりました。早いものです。さて、茶の湯の世界では、11月初頭前後に「炉開」というものをやるのだそうで。文字通り、冬になって初めて茶室の炉を開いて用いる事を指します。
この時、「口切の茶事」というものが行われるのが通例だそうです。茶壺に入れて保存していた新茶を、このタイミングで初めて封を切って抹茶とし客に振る舞うというもの。初夏に摘まれた新茶がこの時期まで茶壺で保管されるのは、茶壺の通気性をもってほどよく熟成されるのがこの時期、という事情かららしいです。あ、「茶事」とは通常の「茶会」のように菓子と抹茶だけでなく、懐石も提供する饗応を意味しています。
さて、この「口切の茶事」には「茶人の正月」なんて異名もあるのだとか。新たに炉の季節となり、新茶を封切り、気分一新の時節ですものね。そういえば正月といえば餅ですが、この炉開では亥の子餅、もしくはぜんざいを頂く風習もあるらしいですよ。亥の子餅とは亥の月、亥の日、亥の刻に餅を食べると無病息災になるという中国の風習に端を発するもので亥の子をかたどった餅が供されます。
【参考文献】
『精選版 日本国語大辞典』小学館
『大辞泉』小学館
『世界大百科事典』平凡社
千澄子著『京のお番菜』保育社
『&Premium』2020年12月号 マガジンハウス
『ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典』ロゴヴィスタ
by trushbasket
| 2021-11-03 22:18
| NF








