2022年 02月 06日
大正天皇御製漢詩「尋梅」〜もうすぐ、梅の季節 … の筈〜
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まだまだ寒い日が続きますが、暦は節分も過ぎて春。歳時記通りなら、梅の季節も遠くない…筈。という訳で、今回は梅の開花を待ち望む大正天皇御製漢詩を取り上げようかと。大正五年ごろの作品であるようです。
尋梅
林間通一逕
獨步訪梅來
日霽寒香動
花從雪裏開
林間 一逕通ず
独歩 梅を訪い来たる
日霽れて 寒香動き
花は雪裏より開く
(石川忠久編著『大正天皇漢詩集』大修館書店 285-286頁)
〈超意訳〉
林の中を一本の道が通っている。
この道を一人歩き、梅の花を求めてやってきたのだ。
空は晴れわたり、梅の香りが漂う。
梅の花は雪の中で開いている。
平仄及び押韻は下記の通り。○が平声、●が仄声、△はいずれも可、◎は韻脚になります。平仄を始めとする漢詩の規則については、こちらをご参照ください。下にあるサイトも参考にしました。
関連サイト:
「平仄くん」(http://kanshi.work/pinyin/index.php)
○○○●●
●●●○◎
●●○○●
○△●●◎
五言絶句で、韻脚は「来、開」の上平声十灰。
以下、語句解説です。
・逕
狭い道のこと。径に同じ。
・霽
晴れること。雲や霧などがなくなる、または雨や雪があがること。
・寒香
梅の香り。
【参考文献】
石川忠久編著『大正天皇漢詩集』大修館書店
『精選版 日本国語大辞典』小学館
『日本大百科全書』小学館
『世界大百科事典』平凡社
『大辞泉』小学館
『大辞林』三省堂
『普及版 字通』平凡社
『角川新字源改訂版』角川書店
新田大作『漢詩の作り方』明治書院
菅原武『漢詩詩語辞典』幻冬社ルネッサンス
「日本漢字能力検定 漢字ペディア」(https://www.kanjipedia.jp)
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梅はいずれにも数えられています。
by trushbasket
| 2022-02-06 14:24
| NF








