2023年 10月 19日
「星の位」とは〜まさに「雲の上の貴人」〜
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鎌倉時代の勅撰集『新後撰和歌集』巻第十 神祇には、こんな歌が出てきます。
広田社歌合に述懐 権大納言実国
天くだる 神のめぐみの しるしあらば
星のくらひに猶のぼり南(なん)
〈超意訳〉
天から下される、神からの恩恵に霊験があるならば、今よりも更に「星の位」にまで昇進するであろう。
さてこの「星の位」、どういう意味なのでしょうか。手元の時点によれば「星の並び、星座」という意味があるそうで。他にも大臣をはじめ公卿(三位以上)、殿上人(清涼殿殿上間に昇るのを許された人、四位・五位のうち許可された者、六位蔵人)といった貴人を「雲の上の存在」であることから星に準えてこう呼ぶのだそうです。『宇津保物語』には「雲の上にほしのくらゐはのぼれども」なんて表現があり、まさしく「雲の上」だからというのがわかりますね。「星の宿り」「星位」という言葉にも似たような意味があります。
【参考文献】
『新後撰和歌集 中』
『精選版 日本国語大辞典』小学館
『大辞泉』小学館
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by trushbasket
| 2023-10-19 21:14
| NF








