2024年 11月 10日
『続千載和歌集』春歌、後醍醐天皇御製がまた出てきました〜ネタがないので埋めネタ〜
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『続千載和歌集』には、いよいよ「天皇」になってからの後醍醐も登場する。そんなお話を前に致しました。今回は、ネタに苦しんだ末にその続報でお茶を濁そうかと。
巻第一 春歌上には先日ご紹介した他にも
消やすき 梢の雪の ひまごとに 埋れはてぬ 梅がかぞする
〈超意訳〉
梢に積もった雪が溶けやすくなってできた隙間一つ一つから、雪に埋もれてしまった梅の花の香りがただよってくる。
なんて歌がありましたし、巻第二 春歌下にも
あだなりと うつろふ花に かこつかな ちらぬを風も さそひやはする
〈超意訳〉
この世はなべて儚いものだ、散っていく花に託けて嘆く事だ。今は散らずに残っている花だって、風に誘われるかのようにやがて散っていく。
という歌が。「あだなり」(あだなし)とは、「儚い」という意味だそうです。
【参考文献】
『続千載和歌集 上之一』吉田四郎右衛門尉刊行
『大辞泉』小学館
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by trushbasket
| 2024-11-10 14:31
| NF