2025年 01月 01日
三千家と初釜のお菓子
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あけましておめでとうございます。昨年は元日から大変な事になった一年でしたが、今年こそは良き年であって欲しいものです。
表千家の初釜では、「常盤饅頭」が恒例。中に若草色の餡を入れた薯蕷饅頭です。
さて、茶の湯の世界では、新春初めての茶会を「初釜」と呼ぶそうで。初釜の恒例のお菓子として「花びら餅」がある事は、昔話題に出した覚えがあります。
とはいえ、初釜のお菓子について語るには、それだけでは不十分。という訳で、今回はその補足を。
以前に話題にした「花びら餅」を初釜に用いるのは、裏千家。表千家や武者小路千家でも、それぞれに初釜恒例のお菓子があるんだそうで。
関連記事:
「表千家不審庵 茶の湯 こころの美」(https://www.omotesenke.jp)より
「茶の湯の菓子 常盤饅頭」(https://www.omotesenke.jp/chanoyu/7_8_16a.html)
薯蕷饅頭とは、ヤマノイモをすりおろした中に「しん粉」(うるち米を粉にしたもの)と砂糖を加えたものを皮にし餡をいれた饅頭です。その餡を緑にしたもので碌々斎好みとされているそうです。
武者小路千家の初釜で恒例なのは「都の春」。左右を柳の緑と花の紅で染め分けたきんとんです。きんとんとは、餡や求肥を芯にして裏漉ししたそぼろ餡をかける菓子を指します。
初釜の菓子一つとっても、流派の違いが垣間見えて興味深いですね。
【関連記事】
『大辞泉』小学館
芳野宗春『日本の歳事としきたりを楽しむ 茶の湯の宗匠が教える和暮らしの手引き』PHP研究所
『日本大百科全書』小学館
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by trushbasket
| 2025-01-01 21:17
| NF








